シリアで戦闘再開
写真撮影や取材のため家を留守にしていたためHPを書けずにいた間、悲惨で悲しいニュースが世界を飛び交っていた。 今日はここ2日間の情報を簡単にまとめて報告することにする。
まず最初は、シリアの一部で再開された戦闘のニュースである。 2月以来国連が仲介役となって政府軍と反政府軍の和平協議が続けられているが、協議中断の期間が長く実質的な協議は遅々として進まずにいる。 そんな中、反政府軍の一部の勢力が18日、停戦を一時中止し政府軍への攻撃を再開する声明を発表。
それを受けて政府軍がイドリブなどの都市を攻撃、投下された2発の爆弾で市場で買い物中の市民40名ほどが死亡。 悲惨な状況が伝えられている。 和平交渉の行方が急遽危ぶまれる状況となってきた。 和平交渉団は現在のジュネーブに留まっているので、交渉決裂までには至っていないが、先行きの見通しが厳しくなって来たことは間違いない。
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孫を抱き必死に逃れる市民
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アフガニスタンで爆弾テロ
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タリバンによって政府の主要な施設が爆破された
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次はアフガニスタンの首都カブールで発生した反政府武装勢力 ・
タリバンによる政府関係機関庁舎の爆弾テロ事件である。 攻撃の対象となったのはカブールの中心街で、大統領を警護する情報機関の施設で、爆弾を積んだ車が爆発し28名が死亡。
アフガニスタンからは2014年にNATO(北大西洋条約機構)軍が撤退した後、タリバンが勢力を増し来ていたが、今年に入って政府軍による治安がやや回復され、政府とタリバンとの和平交渉が進められようとしていた最中だけに、国民にとって衝撃は大きいようだ。
攻撃を受けたのが政府の情報機関の建物で、車の爆発の後武装勢力は敷地内に侵入し銃撃戦となったことを考えると、政府軍の治安維持能力に疑問が生じるところとなっており、米軍、NATO軍の撤退の後のこれから先、アフガニスタンの治安の安定は当分先のことになりそうである。
エルサレムでも爆弾テロ
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パレスチナ人によるものと思われる爆弾テロでバスが炎上。
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かねてからお伝えしているようにイスラエルとパレスティナとの緊張が続く中、エルサレムでバスの爆発テロが発生、死者は出ていないようだが16名が負傷し何名かは重症を負っている。
パレスティナ人とユダヤ人が同居しているエルサレムでは、営々と続くイスラエルの植民地化政策に強い不満を持つパレスティナ人、中でも若者のネタニヤフ政府に対する怒りは増し続けている。 そんな中、ここ数ヶ月間、ユダヤ人に対するナイフを使った小規模テロ事件が続いていたが、今回は3年ぶりの爆弾によるバス襲撃事件である。
パレスティナとイスラエルの和平協議は完全に頓挫してしまっており、ネタニヤフ首相のパレスチナに対する強権政治は一向に改善される様子が見られないだけに、これから先、エルサレム市内でのテロ行為だけでなく、ガザ地区からのイスラエルへのミサイル攻撃が再び始まることになるかもしれない。
エクアドルの地震
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エクアドルの被災地では今もなお、多くの被災者が屋外で寝起きしている。
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熊本の被災地では今もなお余震が続き、既に震度1以上の余震回数は800回、震度4以上では90回近くに達しようとしている。 まさに前例のない異常な状況が今もなお続いており、死者と行方不明者の数は50名を越している。
一方、エクアドルの被災状況は熊本をさらに上回り、死者の数は増え続け間もなく500名を超えようとしている。 また、飲料水や食料の不足は熊本以上に深刻な状況で、テントも張られていない屋外での避難生活が続けられている。
今回のエクアドルの地震で驚いたのは、震源地に近い町での災害だけでなく、160キロも離れた町でも、大規模な建物の崩壊が発生していることである。 耐震性が弱い建物のせいもあるだろうが、それにしても熊本地震で福岡で家屋の倒壊はまったく起きていないことを考えると、エクアドルの地震規模は相当なものであったことは確かなようである。
ヒューストンの大洪水
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今年2度目の大洪水に見舞われたヒューストン
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人々は持てる物だけを持って避難
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冷蔵庫がボートの代わりとなっている。
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危機一髪! 脱出した後、30秒後には車は完全に水没
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自然災害続きの米国、今度は南部テキサス州の主要都市ヒューストンで、前例のない記録的な大雨による大洪水が発生。 都市機能が完全に麻痺し、数千棟の住宅が浸水、道路は極めて短期間で増水したため、走行中の車が水に浸かり、沈没する光景が広がっている。
テキサス州の洪水は今年に入って既に2回目、そのたびに各地で非常事態宣言が出され多くの人が避難する事態が発生しているが、米国の自然災害はその規模と回数は増えることはあっても、収まることはなさそうである。 国家衰退の時には、自然もこうして衰退の後押しをすることになるようである。
2〜3年後には、米国の衰退は誰の目にも明らかとなっていることだろう。 大統領選はクリントンとトランプ氏の戦いとなるだろうが、当選した大統領はなんとも気の毒なことだ。
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