中国、竜巻と雹で死者100人を超す
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竜巻の通過したあとには建物がまったく残っていない
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米国から竜巻や洪水の被害のニュースが次々と伝えられる中、今度は中国での竜巻と洪水
、雹のニュースである。 報道規制などもあり中国の災害ニュースは伝えられるケースが少ないが、24日、中国沿岸部の江蘇省で起きた竜巻は巨大であったため報道された。
先ず竜巻と降雹のニュースである。 南シナ海に面した江西省を襲った竜巻の規模はかなりの大きさで、風速35メートルを超える
突風を発生させ、住宅8000棟余と小学校2校を破壊させ、98人の死者と846人の負傷者が出る大災害をもたらすところとなった。
村の中には全ての家屋が破壊された所もあり、竜巻の通過した後には破壊を免れた建物はまったく残されておらず、倒壊した建物の中にはまだ掘り起こしが出来ていないものも数多くあるようなので、死傷者の数はさらに広がる可能性が大きいようだ。 また中国CCTVが伝える映像には竜巻に襲われた際に猛烈な雹が降る場面も映されており、凄まじい状況だったようである。
最近米国で発生する竜巻はその規模が次第に大きくなって来ているが、破壊される建物の数や死者や負傷者の数は今回の中国の被害に比べて遙かに小さい
ように思われる。 中国では建物の作りも頑丈でない上、地下壕などの避難施設が用意されていないために、被害の程度が大きくなったものと思われるが、それにしても死者数が100人を超え、被害を受けた
建物の数が8000棟に及んでいるのは驚きである。
中国も米国も抱えたカルマが巨大なるが故に、災害の規模と頻度はさらに大きくなりそうである。
豪雨による洪水
また数日前には南部を流れる長江の南に位置する江西省や湖南省などでは、250ミリを越す大雨で大規模な洪水や土砂災害が発生している。 この雨は我が国の九州地方に大雨をもたらした梅雨前線によるもので、家屋
が浸水して道路には水が溢れ、車の通行が出来なくなるなど被害が広がっている。
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凄まじい勢いで降る雹
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江西省や湖南省では豪雨による大洪水が発生
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米国の竜巻、洪水、山火事
米国ではこの1週間ほどほぼ全域が自然の猛威に晒(さら)されている。
先週、南部のテキサス州からルイジアナ州、ジョージア州、フロリダ州にかけての南部一帯が竜巻や洪水に襲われたばかりであるが、今度はノースダコタ州からニュージャージー州にかけての北東部一帯が同様な被害、竜巻と洪水に見舞われている。
ノースダコタ州では竜巻で木が倒れ家が真っ二つ、イリノイ州でも風速55メートルの強烈な竜巻を含む10件の竜巻が発生。 首都ワシントンDCでは鉄砲水で地下鉄の駅構内に水が流れ込み、ニュージャージー州では35メートルの突風で屋根が吹き飛び、空港では小型飛行機が仰向けに、ウエストバージニア州のリッチモンドでは豪雨で街全体が冠水、巨大なショッピングセンターが2メートルを超す水に覆われ、駐車場の車が沈没。
(追記:ウエストバージニア州の死者数は23名に達している)
一方、西部のカリフォルニア州からコロラド州にかけては、40度を越す猛暑でデスバレーでは51度、ラスベガスで45度、フェニックスで44度の酷暑に見舞われている。 この暑さと干ばつによる山火事のニュースは、今週初めに「米を襲う熱波と山火事」でお伝えしたばかりであるが、新たな山火事が発生し、9つの州で23ヶ所が燃えている。
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ノースダコタ州の竜巻
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ニュージャジー州では35メートルの強風で小型飛行機が仰向けに
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ウエストバージニア州リッチモンドでは巨大なスパーマーケットが完全に水没状態と化した
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首都ワシントンDCの地下鉄構内には雨水が流れ込んだ
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深刻化するカリフォルニアの干ばつ
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カリフォルニア州では新たに4つの山火事が発生
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コロラド州では山火事で町にかかった橋が燃えて崩れた |
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山火事発生の要因となっている干ばつは西部地域に広がっているようだが、特にカリフォルニア州の雨不足はひどく、2012年以来のこの5年間の降水量を調べてみると、平年の50%前後の極度の雨不足が続いていることが分かる。
これだけ長い間干ばつが続いたら、日常生活での水不足による不便や、農作物への被害が広がっているはずだが、なぜかそうした情報はほとんど流れてきていない。ロスアンジェルス近郊から徳乃蔵に来られる人の話を聞いても、まちまちで、庭に水もまけずに困惑していると語る人もおれば、特に不便は感じていませんと言う方もいる。
現地にお住まいの方から干ばつによる被害の様子をお知らせ頂ければ、幸いである。
y-asakawa@nns.ne.jp
我が国でも九州から中四国にかけて大雨に見舞われ、被害が出てはいるが、米国や中国に比べるとその程度は小さい。 英国のEU離脱の賛否を問う国民投票の当日も、英国南部では一部の都市が洪水に見舞われており、ヨーロッパもイギリス、フランス、ドイツなどの異常気象による災害は我が国より遙かに大きくなっている。
前回お知らせした通り、国民投票の結果は世界を震撼させており、経済や政治情勢が一段と厳しさを増すことになりそうであるが、それと同時並行して天候異常から発生する自然災害は、ここに来てさらに頻度と規模を増してきており、これから先、人心動乱を含めて全ての面において、不安定な厳しい状況が加速度を増して来そうである。
徳乃蔵に来館の折りには、そういった点を含めてこれから先の日々の心構えなどについてお話しさせて頂こうと思っている。 時間はご自身で作り出すもの、行動の決断もまたご自身で決めるもの、他人に頼っていては何も決められず、何もしないまま日々が過ぎ去っていく。 読者におかれては、後で後悔することのなきよう願いたいものである。
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