先日、世界が同時多発地震の発生期に入って来たことお伝えしたが、火山活動も地震同様に活発化して来ており、4月14日から21日にかけ、8日間で環太平洋火山帯で8つの火山が噴火、さらに15の火山が活動中で、まさに噴火も地震と同様、「世界
同時多発噴火」状態と化して来たようである。 その様子を簡単にまとめると次のようになる。
ロシアのカムチャッカ半島にあるクリュチェフスカヤ山が14日に、インドネシアのクリンチ山とチリのビヤリカ山が15日、米国アラスカ州の
リーブランド山が16日、日本の桜島が17日、メキシコのポポカテペトル山が18日、地震発生があったばかりのエクアドルではサンガイ山が19日に、そして21日にグアテマラのサンタマリア山が噴火している。
桜島は4月17日の後も、5月1日に昭和火口で噴煙が4100メートルに達する爆発的噴火が発生している。 噴煙が4000メートル以上に達したのは、昨年5月21日以来で、一連の噴火は地下マグマの動きの活発な状態が今もなお続いていることを示している。
海外の噴火で特に気になるのは、18日から噴火が始まっているメキシコのポポカテペトル山の噴火である。 ポカテペトル山の噴火は世界的規模の大異変の先駆けと
なり、その時、人類は社会的にも経済的にも大きな転換点を迎えると、太古の時代からマヤ民族の伝承で言い伝えられているからである。
通称ポポ山と呼ばれているこの山は、メキシコシティーの南東80キロに位置し、長い間、死火山とされていて、噴火などあり得ない山と考えられていた。 しかし、その死火山が突然噴火しメキシコ国民を驚かせたのは、21世紀を迎える直前の1998年。 その時の溶岩を流し、夜空を真っ赤に染める噴火の様子は日本の新聞にも掲載されたので、覚えておられる読者もおられるかもしない。
異変の先駆けとなるポポ山の噴火は、山の形が崩れるほどの巨大噴火ではないかと思われるので、まだ今は心配する必要はなさそうである。 しかし、私が
2002年にマヤ遺跡探索の取材でメキシコを訪れた際に機長の計らいで、上空近くから噴煙の上がる様子を眺めさせて頂いた頃から、噴火の頻度が
次第に増してきていることは確かである。 それゆえ、大規模噴火の時が次第に近づいていると考えておいた方がよさそうである。