米国のパイプラインへのサイバー攻撃に
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米国東海岸沿いの都市ではパイプラインの不稼働で、
ガソリン価格の高騰が懸念されている。 |
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昨日、米国南部のテキサス州から
ニュージャージー州に至る全長約9000キロを結ぶパイプラインが何者かにサイバー攻撃され、ガソリンや
灯油などの供給が一時停止する事態が発生したことをお伝えした。
昨日の段階では攻撃を行った組織についてははっきりしていなかったが、今朝のABCニュースはFBI(連邦捜査局)がロシアのハッカー集団が犯行に関与したと断定したことを伝えていた。
ガス供給会社は1週間以内の復旧を目指しているようであるが、専門家は供給停止が4日以上続くと影響が出ることになり、1ガロン当たりの価格が現在の2ドル台から3ドルを超える可能性がありそうだと語っていた。
問題のパイプラインは米国最大級のパイプラインで、運ばれる燃料は1日約260万バレル、東海岸一帯の都市で消費する量の45%に達しているというから、復旧作業が遅れるようだと経済への影響が発生することになるかもしれない。
実は米国では、こうした目に見えないハッカー集団によるサイバー攻撃は、これまでにもフロリダの水処理施設のコンピューターなど重要なインフラが数多く受けて来ていたようである。どうやら米国、ロシア、中国間における攻撃は秘密裏に以前から続けられて来ており、今回の様に表に出なかっただけであったようである。
それだけに万一、今回のサイバー攻撃によってガソリン価格など市民生活に直接影響が出るようなことになった時には、改めて国家間の水面下における攻撃合戦が国民の目に触れるところとなり、表面上隠されてきた政府間の争いの実体が表面化することになるかもしれない。
東海岸一帯に住む1億人近い国民への水の供給をストップさせるという行為は、決して見逃せるものではないからである。我が国のマスコミは問題視していないが、米国国民が今回のトラブルをどれだけ真剣に受け止めるかしっかり見届ける必要がありそうである。
エルサレムにおけるパレスチナとイスラエルの衝突、激化の懸念
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パレスチナの民兵組織ハマスとイスラエル軍による砲撃合戦が始まり、
ガザ地区では20人が死亡、500人以上の負傷者が出ている。
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数週間前から中東のエルサレムで続いているパレスチナ人によるデモとイスラエルの治安部隊との衝突が、ここにきて一段と激しくなって来ているようである。
パレスチナ人とイスラエル人にとって聖地であるエルサレムを巡る争いに関しては、これまでに何度も、何度もお伝えしてきているが、今回の闘争の要因は、東エルサレムで長い間暮らしてきたパレスチナ人の6つの家族に対して、イスラエル人が一方的な裁判所の判決を元に、暴力的に退去を推し進めようとしたことであった。
こうしたことからここ数日、パレスチナ人によるイスラエル政府に対する抗議デモが続いていたが、武力に勝るイスラエル軍には歯が立たず、数百人の負傷者が出ていることから、南に位置するガザ地区を支配するパレスチナの戦闘集団ハマスが、エルサレム周辺に向けて40発以上のロケット弾を発射。一部の住民が避難する事態になった。
これに対してイスラエル軍がガザ地区を戦闘機で空爆し、子供9人を含む20人を超える死者と数百人の負傷者が出る事態となっているようである。今回のイスラエルによるパレスチナ人の家族に対する退去命令については、国際社会からは厳しい批判の声が上がっているが、ネタニヤフ首相はまったく聞き入れる耳を持たないようなので、争いは止むことはなさそうである。
それにしても、長い年数にわたってパレスチナ人たちが暮らしていた地を武力によって奪い取った上に、更にその占領地を広げ続けているイスラエルの行為には、あきれてものが言えない。国連を始めとする国際社会もイスラエルにはユダヤ資本が後ろについているだけに、声明等は発表するものの具体的な行動に出ることがないため、ネタニヤフはやりたい放題である。
またトランプ前大統領の在職中の4年間にネタニヤフ政権は西岸地区とエルサレムに9000件以上の住宅を建設してきたが、この拡張政策にトランプ大統領は一切異議を唱えず、イスラエルを訪問した際には、聖地「嘆きの壁」の前に立ってイスラエルに対する更なる支援を約束しているのだから、どうにもならない。
しかし、天はいつまでもそうした行為は見逃しはしないはずである。私はそう遠からずしてその時が来るのではないかと思っている。
コロナ禍に対する国民へのワクチン接種率は世界一だと豪語しながら、隣り合わせに住んでいるパレスチナ人にはほとんど支援らしい支援をしていないネタニヤフとイスラエル政府を、いつまでも天が許すはずがからである。
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