11日間に及ぶパレスチナとイスラエルの戦闘が停戦に入ってから8日ほどが経過したが、今もなお戦闘が再開される懸念が残されており、心配されている。そうした中、イスラエル軍が空爆したパレスチナのガザ地区の人権状況について、昨日、国連の人権理事会が独立した調査委員会の設置を求める決議案を採択した。
しかし、この決議案には米国は反対し、イスラエルは調査に協力しないと反発。一方、国連のバチル人権高等弁務官は「イスラエルはハマスの戦闘員の事務所を狙ったと主張しているが、イスラエルによる無差別な攻撃が認められれば、イスラエルの行ったことは戦争犯罪となる」と発言していた。
添付したガザ地区の惨状を見てもらえれば、人々の生活していた家屋や病院の施設などが攻撃されており、イスラエルの主張がいかに手前勝手な主張であるかは一目瞭然。それは先日「悲惨なガザ地区の惨状」でお伝えした朝日新聞の記者の現地からのレポートが裏付けている。
国連がパレスチナ支援のために9500万ドル(約100億円)の資金の拠出を呼び掛けている点を見ただけで、長きにわたるイスラエルの入植活動や戦闘によって、ガザ地区やヨルダン川西岸のエルサレムで生活するパレスチナ人たちがいかに厳しい状況に置かれているかが分かろうというものである。
国連による調査の結果によっては、米国の権威は失墜し、イスラエルと共に国家破綻に向かうスピードが一段と速まって来そうである。