コロナ禍で外出制限が課せられていることもあって我が国では、さして大騒ぎするような事件もなく過ぎているが、視野をいったん世界に向けると、目を背けたくなるような事件や災害が多発している。お陰様で休みは取れず今日も又HPの掲載と相成った。
米国の東海岸沿いの都市を9000キロにわたって結ぶパイプラインがハッカー集団によってサイバー攻撃された事件はお伝えしてきた通りであるが、ハッキングされてから既に4日が経過したが未だ供給再開の目途が立っていないようである。
そのため、ガソリンスタンドでは車の行列が出ており、給油量を制限したり、中にはガソリンが底をつき供給が出来なくなっているスタンドも出て来ているようである。また、ハワイなどへの長距離便は、燃料の補給のため何カ所か経由地を増やす必要に迫られており、今後さらに供給量が減少するようなら欠航便も発生することになりそうである。
こうした状況を受けて東海岸沿いの幾つかの州ではガソリン価格が急騰し、一部の都市では2ドル以下であったガソリン価格が3ドルを超えているところも出て来ているようだ。こうした状況がもしも10日以上続くようなら、米国経済に深刻な影響を与えることになるだけに、サイバー攻撃に対する防備の弱さが指摘され、関係機関に対する批判の声が高まっているようである。
こうした異常事態をもたらしたハッカー集団がロシアに誕生したダークサイトであることから、ハッカー集団がロシア政府の命を受けて行ったかどうかは明らかになっていないが、米国だけでなくヨーロッパ諸国からも、プーチン政権に対する非難の声が上がり始めている。
実はそうした非難を浴びているロシアでは奇妙なことに、ここ数年、米国で発生して来ている難問題と同様な事態に遭遇するところとなっているのである。難問題の一つは大規模な森林火災の発生で、もう一つは若者による銃乱射事件である。
数年前から続いている米国のカリフォルニア州の森林火災は、大規模なものとなり大きな痛手を与えるところとなっているが、ロシアでも5月に入ってから西部のウラル地方と西シベリア地域で大規模な森林火災が発生して住宅地に迫っており、軍が動員され消火活動に参加する事態となり、異常事態宣言が発令されるところとなっているのだ。
発生場所は複数箇所になってどれもが皆、数千ヘクタールに広がっており、延べの延焼面積は既に2万ヘクタールに達して過去10年で最大規模となっている。原因は雨が降らず日中の気温が高い日が続いたため、森林の木々が燃えやすい枯れ木状況と化していることであったようである。
これまで、米国における銃乱射事件についても何度も、何度もHPでお知らせしてきたが、とうとうロシアにおいても学校における同様な事件が発生するところとなったようである。犯人は学校に押し入りガードマンの男性を射殺した後で校内に爆発物を投げ込み、さらに生徒と教師に向かって銃を乱射。生徒と教師9人が射殺されることとなった。
犯行に及んだのは19歳の青年で、この学校を数年前に卒業した生徒であったというから驚きである、さらに驚かされたのは、この青年は成績が良いだけでなく、明るい性格で周囲の人には大変評判の良い生徒であったことであった。
使用した銃は半自動(セミオートマチック)のショットガンであったようだが、ロシアにおいては銃の購入に際して身分証明書がチェックされ、精神科医の証明書の提出などが求められ、更には武器の安全な使用について講習を受けるなど、米国と違って容易に銃を購入することは出来ない状況になっている。そうしたことから犯人は購入した後で、精神的に異常な状況に陥ったのではないかと言われているようである。
こうした事態はプーチン大統領にとっても大きなショックだったようで、早々の記者会見で、銃規制をより厳しいものにするつもりだと語っていた。それにしても大国・米国とロシアにおいて、自然災害と銃を使った殺傷事故が頻発し始めていることは尋常ではない。
これも又国家破綻に向かう上での避けては通れない「天の裁き」の一つであるのかもしれない。