日本各地が寒波と降雪に見舞われようとしており、沖縄でも一桁台の気温が予想されているが、米国東海岸一帯を襲っている異常気象はそれより遙かにひどいようだ。 21日、首都ワシントンではわずか2・5センチの雪で、道路が凍結するなどしてスリップ事故が相次ぎ、惨憺たる状態となった。
高速道路も大渋滞で、上の写真のようにまるで長大な駐車場と化し、地下鉄もバスも完全にストップ。 空港から大統領官邸に向かったオバマ大統領の乗った専用車も、こうした大渋滞に巻き込まれ、一時身動きがとれない状態となった。
問題はこれから週末にかけてやって来る100年ぶりといわれている暴風雪である。 ワシントンDCからフィラデルフィア、ニューヨークなどの大都市圏が見舞われようとしている今回の暴風雪は、ハリケーン・サンディやスーパー・ストーム・サンディ級の勢力になるのではないかと危惧されており、フィラデルフィアなど北東部の5つの州で緊急事態が宣言されている。
ワシントンDCでは積雪が3フィート(60センチ)と見込まれている上に、風も相当強くなるようで、地下鉄やバスなどは週末まで運休が決まっており、空の便も6000便が欠航、ホワイトハウスや国務省も閉鎖状態となっている。 わずか数センチの降雪で混乱が起きるワシントンや東京。 予想通り60センチの雪が積もり、風速20メートルの強風が吹いた時のワシントンDCの混乱ぶりが想像できる。
一方、同じ東海岸でも南部から中部にかけては、既にこの暴風雪が襲っており、ミシシッピー州などは竜巻まで発生し、死者も10人前後に達している。 押し寄せている寒波も凄いようで、年末までの暖冬が信じられないような状況と化している。
ワシントンで桜の花が咲き、半袖の花見姿が見られたのはわずか20日ほど前のこと。 さらに数日前には、2015年の米国の気温は、記録に残る限り最高であったと発表されたばかりである。 年々その度合いを増している米国の異常気象がいかに凄まじいものであるかがお分かりになるだろう。