米国は「冬の嵐」と巨大な「雹」
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米国南部コロラド州のフォルダーでは春を前に「冬の嵐」で30センチの積雪
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コロラド州デンバーでは「冬の嵐」で各地で、1日に100件を超す
事故が発生。大型トラックもよじ曲がっている (ABCニュース) |
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しばらく異常気象に関する記事を掲載せずにきたが、世界の気象が正常に戻っていたわけではない。 暖かな日々が続
くかと思うと突然寒波が押し寄せる、そんな状況は日本だけでなく、世界各地で続いており、その度合いは日本の比ではなく、我が国では考えられないような異常気象が、世界各地で起きている。
その代表が米国で、広大な国土のあちらこちらで、相変わらず異常気象による災害に見舞われ続けており、災害のニュースがないのが珍しいほどだ。 このところ、大統領選挙に向けての予備選で、共和党のトランプ候補のニュースに目を奪われているが、各地で暴風雪や竜巻や雹による被害が発生し続けている。
特に目立つのが竜巻による被害である。 とにかく竜巻の発生回数は多く、2月から3月中旬の1ヶ月半だけでも例年の50件に比べて3倍を超す160件近く発生している。 いくら竜巻
の国の米国と言えどもこの件数は異常だ。 件数だけでなく従来に比べて、被害のエリアも広く破壊の規模も大きくなっている。
また、寒暖の差も激しく我が国と同様平年を10〜15度上回る日も多く、ワシントンでは年末に桜の一部が咲き話題になったが、今年の見頃は3月31日から4月3日。 これはこの、2013〜2015年の3年間の4月10日前後の満開時に比べ1週間から10日前後早い。
ところが先週後半の18日から19日にかけ、暖かいはずの南部のテキサス州やミシシッピー州、中部のコロラド州など広いエリアで季節外れの「冬の嵐」が発生し、暴風と共に卵サイズ大の雹が大量に降り注ぎ、車や建物に大きな被害を出している。下の写真を見てもらえれば、我が国では考えられないほど巨大な雹による被害の凄まじさがお分かりになるはずだ。
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テキサス州やミシシッピー州、コロラド州で降った卵大の雹
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テキサス州フォートワースでは卵大の雹が降り、車や建物に大きな被害が発生
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後部ガラスは完全に破壊されている
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フォートワース警察署も雹で天井が破壊され、室内はごった返している
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ヨーロッパ各国でも積雪と寒波が襲来
異常気象に見舞われているのは米国だけではない。 ヨーロッパも同様である。 極端な高気温と寒気が入れ替わっており、スペイン北部の海岸から20キロほど内陸部にある、ピコス・デ・エウロパと呼ばれる高地一帯は特別寒い地域ではないようだが、数日前から異常な積雪に見舞われ、大雪と雪崩の最高級の警報が発令されている。
また、地中海に面した暖かいイタリアでも、アペニン山脈一帯が異常な寒波に襲われており、スキーリゾート周辺の何もかもが厚い霜と氷に覆われている。 スキーリゾートだから雪が多いのは当たり前だが、建物だけでなく、標識やロープウエーの
リフトまでが積もった雪が氷結し、スキー場としての機能を果たさなくなっている。
一方、ロシアの南、ウクライナ東部に位置するカザフスタンでも、歴史的な大雪に見舞われておりアクトベという都市を中心に、交通機関は全面ストップ、レスキュー隊や警察車などの緊急車両も出動できず、都市機能が完全に麻痺している。
こうして見てみると、世界は単に平均気温が上昇しているわけではなく、高温と低温の温度差が極端化して来ていることが分かる。 私は地球は今、寒冷化に向かう転換点にある
のではないかと、考えている。 以下の写真をご覧頂いて、穏やかな日本が全てでないことを実感して頂きたい。
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スペイン北部の海岸に近いピコス・デ・エウロパと呼ばれる
高原地帯一帯は異常な降雪に見舞われている。(写真上下2枚)
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イタリア
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イタリアのアペニン山脈一帯は異常な寒波に襲われており、
スキーリゾート周辺の何もかもが霜と氷に厚く覆われてしまっている。
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氷に覆われたホテルらしい建物、とても営業しているとは思えないが。
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ロープウエーも降雪した雪が氷結してしまい、稼働が止まっている
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カザフスタン
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カザフスタンでも、歴史的な大雪に見舞われアクトベという都市を中心に、
交通機関は全面ストップし、都市機能が完全に麻痺した状況が続いている。
(上下2枚の写真)
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