米国のトランプ政権は12日、世界遺産の登録でおなじみの国連の機関[ユネスコ]から脱退することを発表した。 ユネスコは反イスラエル寄りだというのがその理由で、具体的には、パレスチナのヘブロン旧市街をユネスコが
パレスチナ単独の世界遺産に登録しようとしていることへの反発である。 また同時に、イスラエルのネタニヤフ首相も脱退を表明している。
米国がイスラエル寄りであることは以前から記して来ているので、読者は十分ご承知のことと思うが、今回のユネスコからの脱退表明は、米国政治の裏に巨大なユダヤ資本が存在していることを、改めて浮き彫りにしたことになる。
ユネスコ予算の最大拠出国(22%)である国が、他国の遺産指名問題で脱退するというのは尋常ではないからだ。
トランプ大統領の娘婿がユダヤ教徒であることや、トランプ政権がこれまでになく親イスラエル寄りであることは、先刻ご承知の通り。 大統領就任後、真っ先に歴訪した国の中に、歴代の大統領がだれ一人として訪れた事のないイスラエルが含まれていたことがなによりの証である。
イスラエルが核兵器やミサイルの保有国となったのは、米国からの技術供与があったればこそ、それどころか、兵器やミサイルをそのものを供与している可能性も大である。 それはアラブ諸国だけでなく、世界に大変な脅威をもたらすところとなっている。 なぜなら、世界最終戦争・ハルマゲドンは中東諸国とイスラエルの争いがきっかけとなるからである。
これで、トランプ政権は1月のTPPからの脱退、6月のパリ協定からの脱退(発表)に続いて、重要な国際協調を3つ放棄したことになる。 自国第一主義
・アメリカファーストを掲げるのは結構だが、国家として調印した協定をこのように次々と破棄しては、国際社会からの信頼感は一気に薄らいでしまう。
どうやら、トランプ政権は覇権国家としての威信を完全に放棄する方向に向かって加速化し始めたようである。 我々は今、凋落する覇権国家の悲しい姿を見せられているのだ。 そんな米国が一心同体と一体感を鮮明にしているイスラエルという国家が、いかに身勝手で不徳を積んでいる国家であるかを示すエピソードをお伝えしようと思っている。