13日午前10時ごろ、沖縄県宜野湾市の市立普天間第二小学校の校庭に、隣接する米軍普天間飛行場から離陸して上空を飛行中の米軍大型ヘリコプターから窓が落下。 当時校庭では約60人の児童が体育の授業中で、落下地点はそうした子供からわずか10メートル、落ちた窓の重さは8キロ程だったというから、何ともはや危ういところであった。
記憶力が確かな方は覚えておられるだろうが、沖縄米軍の戦闘機ややヘリの事故やトラブルはこのところ頻発しており、この1年間を振り返ってみただけで沖縄と九州で発生したものだけで5件に達しており、今回で6回目である。 どう見ても異常な事態だ。
この1年間の事故とトラブル歴
@ 2016年12月13日 沖縄名護市の沿岸でオスプレイが不時着水し大破。
A 2017年6月10日 鹿児島県の奄美大島空港にオスプレイが緊急着陸。
B 8月29日 大分空港にオスプレイが緊急着陸。
C 10月11日 沖縄県東村で大型ヘリが不時着炎上。
D 12月7日 普天間飛行場近くの保育園の屋根にヘリの一部が落下。
E 12月13日 普天間小学校校庭にヘリの窓が落下。
こうして見てみると、オスプレイだけで1年間に不時着水や緊急着陸で3件、大型ヘリで不時着炎上や機体の一部落下で3件に達している。 なお問題の大型ヘリは「CH53E」という同一機種であるが、奇妙なことに、今回のヘリの事故は昨年のオスプレイの事故からちょうど1年目に当たっている。
それにしても、わずか6日前に保育園の屋根に部品が落下して危うく園児に危害を及ぼすところであっただけに、宜野湾市の市民だけでなく沖縄県民全体が、さぞや繰り返される米軍の事故に怒りを覚え、不信感を募らせていることだろう。 沖縄県では米兵による飲酒運転の死亡事故も多発しているだけに、本土で暮らす我々にとってお気の毒と同時に、申し訳ない気持ちで心が痛むところである。
問題は頻発する空軍機の事故やトラブルの要因である。 軍事専門家はその背景にあるのは、機体不備の問題と同時に、中国による南シナ海の人工島の建設問題や北朝鮮の核とミサイル問題でアジア太平洋に展開する米軍の訓練が激しさを増しているため、兵士の疲労や消耗が影響しているのではないかと、見ているようである。
もしも、専門家の言うように、多発し続けているトラブルの要因が兵士の怠慢よるものではなく、機体の点検に充当する時間が取れないほど、訓練の頻度が急増して来ているのだとすると、我々の想像している以上に、北朝鮮・中国と日米間の軍事的な緊迫度は増して来ていると考えた方がよさそうである。
となると、米軍に命令を下せるトップにいる人物が、あのトランプ大統領であるだけに、いつ事態が急変し、とんでもない事態が発生することになるかもしれない。 どうやら、そうした点は覚悟をしておいた方がよさそうである。