大ピラミッドミステリー B
 

 


ホーム
上へ
米国史上最悪の銃乱射事件発生
徳乃蔵ニュース
シリア内戦の悲惨な実体
分裂と混乱が始まったスペイン
常習化してきた米国の山火事とハリケーン
ポルトガルでは「悪魔の炎」
米国、ユネスコから脱退
米国、今度は「イラン核合意」を反故へ
ポルトガルの森林火災も史上最悪へ
カルマを積み続けるイスラエル
気候システムの大変動が始まった
解放されたISの首都ラッカの惨状
ロヒンギャの人々へ支援金390億円
スペイン、カタルーニャ州独立を宣言
とうとう米国・ニューヨークでISのテロ発生
地獄と化す世界
大ピラミッド・ミステリー@
大ピラミッド・ミステリー A
大ピラミッドミステリー B
大ピラミッドミステリー C
トルコ大統領等の名前や写真を標的に!
中東でおかしな動き
ロヒンギャ帰還に向け一歩前進
モスク襲撃で305人死亡
バリ島・アグン山で大噴火発生
存在意義を失った宗教
天寿を全うし旅立った愛猫チロ
中東情勢に新たな火の手
また、カリフォルニア州で大規模山火事
米国、エルサレムの首都を正式承認
「怒りの金曜日」となったパレスチナ
拡大し続けるカリフォルニアの山火事
米国・マンハッタンでまたテロ
続発する沖縄米軍機の異変
読者へのメッセージ
ロヒンギャ難民の悲惨な実体明らかに
混乱の度を増す世界情勢
因果は巡る、米国の惨状
国防総省によるUFO調査が露呈
カルマの刈り取りが進む米国とスペイン
2017年、頻度と規模を増した自然災害
米国の圧力に屈したウクライナ


根拠なき「大ピラミッドクフ王建造説」

 
 

 
 

 

 
 

前回の記事で、ピラミッドを形造っている石の数やその大きさ、また運搬方法や積み上げ方法などからして、大ピラミッドがクフ王の時代に建造されたと考えるには、あまりに無理があり過ぎるということ を、ご理解頂けたであろうか。

今や定説となってしまった感のある「大ピラミッドクフ王建造説 」であるが、実は、それを裏付ける確かな根拠となるものは、なに一つとしてないのである。 これまでに学者たちが絶対的な証拠として挙げているのが 、「王の間」に上にある「重量軽減の間」と呼ばれる部屋に残された、カルトーシュと呼ばれる楕円形の枠の中に書かれたクフ王の象形文字と、王の統治年代(治世17年)を示す文字である。 

これらが発見されたのは今から180年前の1837年。 発見者はハワード・ヴァイスという英国軍隊の士官をしていた男であった。 どうやら、この男は 家族から厄介者扱いされるほどの男で、功名心が人一倍強く、当時まだ明らかとなっていなかった「大ピラミッド=クフ王」説の証拠を見つけ、世に名をあげ ようと躍起になっていたようである。

しかし、エジプトに渡り長期間にわたる調査にも拘らず、証拠らしい証拠はなにも発見できなかったため、 彼は最後の手段として「重量軽減の間」に侵入することにしたのだ。 5層からなる部屋(下の写真参照)のうち一番下の部屋(空間)は、当時から70年ほど前に、既にデヴィソンという探検家によって発見されていた。 しかし、そこにはコウモリの糞以外、何も見出すことが出来なかった。

そこで、ダイナマイトで壁を爆破して、その上にある「ウエリントンの間」と「ネルソンの間」、「アービュノットの間」「キャンベルの間」など4つの部屋に 入った結果、 それらの部屋の壁や天所に書かれた、後に[大ピラミッドークフ王建造説」の最大の根拠となる、幾つかの文字を発見するところとなったというわけである。 

その後、それらの文字の写しが大英博物館に送られて象形文字の専門家によって 調べられ、これらの文字が正しい象形文字であると判断され、一気に「クフ王建造説」が世に広められるところとなったのである。

 
 

 
 


ハワード・ヴァイスが重要な文字を発見した「重量軽減の間」

「王の間」の上には「重量軽減の間」と呼ばれる5つの空間があ る。 その4つの空間から「大ピラミッド=クフ王建造」説を裏付ける最大の証拠となる文字が発見された。
 しかし、なぜか既にデヴィソンという探検家が入ったことのある部屋だけからは、何も発見されなかった。   そこに、ヴァイスねつ造説の重要な証拠が隠されていたのだ。

 
 

しかし、発見されたとされる文字の中には逆さまに書かれた文字があったり、4500年前には使われていなかったクフ王の名前を示すギリシャ名のケオプスという文字があったりした上に、 最大の重要証拠となったクフ王を表す象形文字自体が、当時、世に出ていた出版本に掲載されていた誤った文字が使われていたのである。

となると、ヴァイスが発見したとされる文字はヴァイス自身の手で書かれたものではないか、という疑問がわいてくる。 ピラミッド建造当時の職人がファラオ(王)の名前を誤って記すことなどあり得ないからである。 実は、ヴァイスによる手書きの事実を目撃した人物がいたのである。

その人物はヴァイスのピラミッド探索のスタッフを健康面から支援しようと加わった一人の英国人の医者であった。  どうやら、天はヴァイスの為した悪事を許すことはなかったようである。 実はこの人物が奇しくもヴァイスがお付きの者を従えて、ペンキ缶と筆を持って「重量軽減の間」に出入りするのを目撃していたのだ。 

その直後に解雇されたその医師は、しばらくエジプトで過ごした後で英国に帰国。 彼はハワード・ヴァイスが重量軽減の間でクフ王建造説の証拠を発見したと大々的に称賛されているのを見て驚き、それはヴァイス自らが書いたものだと訴え出たのだ。 しかし、今さら いったん認めた事実を覆すわけにはいかなった学者たちによって、彼の訴えは取り上げてもらうことが出来なかったのである。

実は、ヴァイスねつ造の証拠はなんとしても後の世に伝えねばならないと、 医師は自身の見た詳細を書き残し、それを遺言書として家族に残していたの である。 それが今から10年ほど前だっただろうか、アメリカに移住した子孫の手から、シュメール文明研究家の世界的大家であるゼカリア・シッチンの手にわたり、ヴァイスの悪事が世に出 るところとなったのである。

私がそうした事実を知るところとなったのは、ゼカリア・シッチンの著書 『 神々の起源と宇宙人 』 の翻訳本の後書きを、出版社から依頼されて書くことになったのがご縁であったのだ。 なんとも不思議なご縁である。

しかし、学者たちはそういった衝撃的な事実については、一切知らぬ存ぜずで今もなお貫き通しているのだ。 定説に合わない証拠は、信頼できるものでも無視されるか抹殺されてしまうことがある一方、定説に合った証拠はそれが不完全だったり、あやふやなものであっても、すんなりと受け入れられてしまうのだ。

今回のNHKの番組制作者はそうして作られた定説を鵜呑みにして、学者の言うことはすべて真実として受け止めるタイプの人物であったため、発見された巨大空間にはクフ王のミイラや黄金が隠されているに違いないと、思い込んで 、アナウンサーにそうしたセリフを何度も語らせた、ということのようである。

 

「大ピラミッド=クフ王建造説」を否定する証拠

 
 

 
 


北斜面には二つの入口がある。 下の入口は9世紀にアラビアのカリフ(総督)アル・マムーンが盗掘のために空けたもので、現在、内部への出入りはこの穴が使われている。
「謎の4文字」は上の正規の入口に彫られている

 

 
 

 
 


未だ読み解くことが出来ずにいる「謎の4文字」 エジプト文明より
遥かに古い先史文明に使われていた文字ではないかと思われる。

 

 
 

 
 


メンカウラー王以降に建造されたピラミッド内部にはこうした壁画が描かれている。
しかし、3大ピラミッドにはこの種の絵や文字は一切描かれてはいない。 
それは、3大ピラミッドが他のピラミッドと全く建造年代が違うことを示している。

 


「大ピラミッド=クフ王建造説」とは反対の、大ピラミッドをはじめとする3つのピラミッドがクフ王やカフラー王の時代に作られたものでないことを裏づける証拠は 、山ほどあるのだ。 

その中の一つが、三大ピラミッドと古王国時代以降に建造されたことがはっきりしているピラミッドと、の間にある大きな相違点である。 メンカウラー王 から後のファラオによって建造されたピラミッドは皆、三大ピラミッドとは比べ物にならないほど小さいだけでなく、それらのピラミッドの内部には皆、象形文字や絵が記されているが、三大ピラミッドにはそうしたものは全く記されていないことである。 

一方、大ピラミッドの北斜面には内部へ入る正式な入口があるが、この入口の上部には、正統派エジプト学者がことさら言及することを避けている不思議な 「4つの図形文字」が残されている(上の写真参照)。 しかし、この文字は古代エジプトに伝わる象形文字とはまったく異なるもので、どの専門家もその解読が出来ないばかりか、使っていた民族や時代すら解明できずにいるのだ。 

それは、 四文字が歴史に残る時代より遥かに古いことを示しており、 私はギザの3つのピラミッドを建造した先史文明時代に使われていた文字ではないかと考えている。 

さらに大ピラミッドが古王国時代より遥かに古い時代に建造されたものであることを示す重要な証拠として、1850年にフランスのエジプト学者オーギュスト・マリエットによって、大ピラミッドの真東に埋没されていたイシス神殿から発見された「インベントリー石碑」がある。 その石碑は、現在はカイロの考古学博物館に保管されており、訪ねれば目にすることが出来る。

次回は、このインベントリー石碑に記されたピラミッド建造の真相について記すことにする。

 

 




 

戻る 上へ 進む