発見された巨大空間
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ギザ台地に並ぶ3大ピラミッド (手前が大ピラミッド)
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巨大ピラミッドのなかには幾つかの空間があるが、その容積は全体の10%にも満たない
(「NHKスペッシャル」より) |
11月4日、「NHKスペッシャル」で「古代遺跡透視」大ピラミッド
発見! なぞの巨大空間」が放映された。 読者の中にはご覧になられた方も多かったと思われるが、どのように感じられたであろうか。
2年前にNHKの働きかけで発足した国際的な「スキャンピラミッド計画」に参加した名古屋大学の調査チームと高エネルギー加速器研究機構が、ミューオンと呼ばれる
宇宙から照射される素粒子を使った透視技術によって、外部からは見えない大ピラミッドの内部透視を試みたところ、ピラミッドのほぼ中央部にあり、地上から
50〜70メートルの高さに、長さおよそ30メートル、縦横の幅約4メートルの巨大空間が発見されたのだ。
大ピラミッドは高さ147メートル、底辺の一辺の長さは230メートルという巨大な建造物である。 その高さは40階建てのビルに匹敵しており、そこに使われている石の数は300万
個はあるだろうと言われている。 しかし、それだけの巨大建造物であるにも拘らず、その中に存在する空間は、これまでに発見されている限りでは、[王の間」と「重量軽減の間」、「女王の間」、「大回廊」など
併せても、その総体積はピラミッド全体の10%にも満たないとされてきた。
そのため、こうした空間だけでなく、もしかしたら他にも隠された空間があるのではないかと考える研究者は多く、これまでにも、フランスやドイツの研究者などによって、大ピラミッド内に残された未知の空間を探そうとする試み
が、何度となく行われて来た。
その一つが、
1986年に行われたフランスの調査隊による探索であった。 調査の結果、大回廊から女王の間に通じる通路の横に、空間が存在する可能性が強いとされ、ドリルで穴
を開け内部の様子を調べる試みが為された。 しかし、穴から大量の砂が吹き出す事態となり、調査が中止されるところとなってしまった。 こうした調査はピラミッドを破壊することになりはしないかとう懸念から、以降、内部の一部に穴を開けたり、掘削するという探索は、エジプト政府から許可が下りな
くなってしまった。
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「大回廊」から「女王の間」に通じる通路でドリルで穴をあける試みな為された。
({NHKスペッシャル」より)
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「女王の間」から外に向かう細長い空間に送り込まれた小型カメラを備えた
ロボットが撮影した突き当たりの様子。 どうやら扉で閉ざされているようだ。
( 「謎多き惑星地球(上巻)より )
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空間の中に、小型カメラを備えたロボットを送り込み、空間の発見にチャレンジする試みが為された。 しかし、その空間の先端に見つかったのは金属の引き手らしきものがついた
20センチ四方のi石の扉。 その後、ドイツの調査隊によって、「女王の間」から外側の壁に向かって走る狭い通気坑と呼ばれる石の扉で、そこから先の探索は断念するところとなった。
そうした経緯の中で、今回の「スキャンピラミッド計画」は宇宙から放射される素粒子を使った画期的な透視実験であったため、
新たな空間が見つかりはしないかと世界中から注目されていたわけである。 2年間にわたって行われた、名古屋大学の調査チームと高エネルギー加速器研究機構が別々の手法で行った探索の結果、
「王の間
」の上段横と「大回廊」の真上付近に新幹線1両程の巨大な空間の存在が確かめられたのだ。
これは、大変な成果であ
る。 エジプト政府もこれから先のさらなる調査により、空間のより正確な位置と形状や大きさが確かめられ、それが、「王の間」やその上の「重量軽減の間」、さらには「大回廊」につながっている可能性が明らかとなったら、ドリル等による掘削も許可することになるかもしれない。
これから先
の他国の研究機関が加わった調査は、大変興味深いところである。
ただ今回の放映で気になったのは、大ピラミッドは4500年前にクフ王によって建造されたものであるという前提に立って、番組が制作されていたという点である。 いつものことながら、
こうした点がミステリアスな番組を制作する際にNHKの制作スタッフが陥りやすい問題点なのである。
大ピラミッドだけでなく、ギザ台地に建造された三大ピラミッドは全て、古王国時代・代王朝の王(ファラオ)であったクフ王、カフラー王、メンカウラー王によって造られたものではないからである。 古王国時代より遥か以前、我々の知らされている有史以前の建造物なのである。
それは、私の単なる推測や思い込みなどではなく、驚くほどの確かな裏付けによって明らかとなっているのだ。
次回はその点について記すことにする。 興味ある方は引き続き読んでみて頂き
、東大崇拝病、NHK絶対視病から一日も早く抜け出して頂きたいものである。 高次元世界への旅たちには、それが何よりの良薬であるからだ。
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斜面北側には、イスラム教のカリフ(総督)であったアル・マムーンが苦労して開けた入口が
あり(正式な入り口ではない)、 そこからしばらく細い上り坂の通路を腰をかがめて上る。
(以下3枚の写真は3回目のピラミッド探索で、2001年12月に撮影したもの)
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大きな空間 「大回廊」
上昇通路を登ると突然、横幅2メートル、高さが8.5メートルの巨大な空間に出て驚かされる。
これが「大回廊」と呼ばれている不思議な上昇回廊である。 両壁は少しづつ内側にせり出して、
天井では1メートルに狭まっている。 何のためにこのような空間が造られたか定かでないが、
ここに立っていると、何か巨大な機械装置の中にいるような錯覚にとらわれる。
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地上40〜50メートルの位置にある「王の間」とそこに置かれた石棺。
この石棺はクフ王のミイラが保管されていたと言われて来ていたが、
今はそれを口にする人は少なくなっている。 不思議なのはその蓋や
破損部分がまったく見つかっていないことである。 |
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