3日前に記したばかりの米国の山火事。 今日もまた記さねばならなくなったのは、カリフォルニア州北部を襲っている山火事の規模が、とうとうカリフォルニア州史上最大規模となり、延焼面積がロサンジェルス市の面積を上回る広さとなったからである。 60箇所余の全国の延焼面積は11万5000ヘクタール(1150キロ平方メートル)に達しているようである。
山火事とは言え、山中に建てられた住宅など1000棟が既に焼失し、一部の地区では煙害がひどいため、学校の新学期が延長されたり航空便の欠航が多発している。 前回記した焼失家屋数は600棟であったことを考えると、いかに延焼速度が速いかが分かる。 火の手の広がりが想像を遥かに超す速さのため、家屋を見捨てて逃げ延びる人たちは、命がけの避難となっているようである。
一方、命がけという点では消防士たちも一緒。その数はニュージーランドから支援に駆けつけた消防士を加えて1万4000人、なんとも凄い数である。 彼らは空からも消火活動にあたっているわけだが、延焼面積があまりに広くなっているため、消火器の数が足りなくなっており、民間機を投入し始めているようである。 それらをフル動員し、夜間も散水を行っているというから驚きである。
現地に派遣されているABCニュースのアナウンサーは、これまでに消火が終わったのは30%ほどで、9月一杯延焼は続くことになるだろうと伝えている。 6月から始まった山火事が9月一杯続くことになったら、その延焼面積と被害の規模は我々日本人には想像を絶するものになっていることだろう。
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まるで爆弾が投下されたような炎が上がっている
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火柱が竜巻状となっている
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燃え上がる炎がまるで太陽のコロナのように見える。 まさに「ソーラーフラッシュ」だ。
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この風景は山火事とは思えない。まるで火山噴火だ。
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延焼の要因となっているのは記録的な高温であるが、この高温は西部だけでなくほぼ米国全域を襲っており、東部では山火事の代わりに暴風雨や洪水に見舞われ続けている。
昨日にはコロラド州で巨大な雹が降り、300台を超す車両の屋根や窓ガラスが破壊され、家屋もかなりの数が被害にあっているようである。 被害は人間だけでなく動物にも及んでおり、動物園では何頭もの動物が死亡する事態になっている。 またニューヨーク市のクイーン地区では巨大な落雷に見舞われ、自由の女神像も被害にあったようである。
さすがに私も、米国の山火事や自然災害関連の記事を記すのはしんどくなっているので、しばらくは間を置くことにさせて頂く予定である。 ご承知おき願いたい。
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コロラド州そ襲った巨大な雹で屋根は穴だらけ (アメリカABC)
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300台余の車が破損
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ニューヨーク市を襲った巨大な落雷
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スペイン、ポルトガルの山火事
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ポルトガルの山火事 (フランス F2)
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住宅街に迫る炎
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豪華な建物も、もはや風前の灯
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山火事は米国だけの専売特許ではない。 猛暑に襲われているのが世界規模であることから、山火事も様々な国で発生している。 大規模火災の一つが、スペインとポルトガルの山火事である。 スペインのバレンシア州を襲っている山火事では、6つの市町村をまたぐ3000ヘクタール(30キロ平方キロメートル)が延焼、2500人が避難している。
一方、ポルトガルの山火事は更に規模が大きく、南部では1週間ほど前から始まった山火事で、既に150平方キロメートル(15キロ×10キロ)が延焼。 火の手の勢いは一向に収まる気配がなく観光地・モンシークに迫っている。