中南米で前代未聞の地震発生
北海道の地震直後に発生
北海道の地震の発生は6日深夜、実はその直後の7日と8日にかけて、中米と南米各地で北海道地震よりはやや小規模の地震が連続的に発生していたことを、読者はご存じだろうか。
恐らく日本人で知っている方はわずかであろう。 テレビでもブログでも報道されていないからである
地震に見舞われた国は、中米のパナマ、南米大陸のエクアドルとペルー、チリの4カ国。 震度はパナマでM5・6,チリでM4・8、ペルーでM5・2,エクアドルでM6・2であった。 規模は大きかったものの、幸い震源地がみな山の中であったため、人的被害が全く発生しなかったのは幸いであった。
なんと言っても驚かされたのは、一連の地震が中米から南米の南端チリに至るまで、日本列島の4倍にも達する長大な長さに渡って連続的に発生していることである。 こうしたことはこれまでにあまり耳にしたことがなかっただけに、驚きである。
「止むことなき、山火事・洪水・地震」と「南アジアの洪水と地震」で記したように、先月8月には、インドネシアのロンボク島でM6・9の地震が2度にわたって発生。 さらに、ニュージーランドの北に位置する南太平洋のフィジーでもM8・2の巨大地震
が発生している。
そして今回の北海道地震と中米、南米の地震である。 わずか1ヶ月ほどの間にこれだけの地震の発生は尋常ではない。 そしてどれもが皆、環太平洋地震帯における地震であること考えると、どうやら、世界を取り巻く巨大な地震帯が一斉に活動を本格化し始めたようである。
益々、「災害は他人事」的考えは捨てて頂く必要が迫って来たようである。 徳乃蔵への来館の際には、そうした点についてもお話しさせて頂こうと思っている。 あまり間を置かないでのご来館をお待ちしております。
北海道地震から学ぶもの
6日未明に北海道を襲った地震、死者数は40人に達したようである。 M6・7、震度7にしては死者の数が多く感じられるが、震源地、厚真町(あつまちょう)における大規模な土砂崩れがその要因となったようである。
今回の地震で住民の皆さんが何より不便に感じたのは、停電による支障であったようであるが、停電は単に明かりが灯らなくなるというだけでなく、パソコンが使えずスマホの充電が出来ないなど色々な面に不便が生じるところとなった。
北海道の講演会のスタッフをして頂いた方から頂いたメールには、そうした様々な不便や注意点が記されていたので、読者の皆さんに参考にして頂けたらと思い、大事な点を記さして頂くことにした。
先ず最初は調理に関する問題点である。 最近、オール電化の家庭が増えて来ているが、そうした家庭で、もしも、非常時用の代用品を用意してない場合には、停電によって完全にお手上げとなる事を思い知らされることになったようである。 また、カセットコンロを非常用に用意しておられる家庭も多いと思いますが、これにも問題点があるようだ。
その一つは、用意したボンベは煮炊きするとすぐになくなってしまい、長時間使うことが出来ない点である。 また、替えボンベを補充しようと思っても、あっという間にホームセンターから姿を消してしまうので、準備しておくなら「プロパンガス」の方がよいようである。 とにかくオール電化は調理を完全にストップすることになるから、要注意である。
銀行やコンビニのATM(自動引出し機)は稼働しなくなるため、現金引き出しが出来なくなることも忘れないでおいて頂きたい。 私が講演会で何度か伝えてきたように、ある程度の現金は常時、自宅に用意しておくことを忘れずに。 今回もコンビニでカードが使えず困っている方が多く見られたようである。
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開店したスーパーやコンビニも食料品類はあっという間に品切れ。
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停電とは異なる点での最大のトラブルは車の給油の問題である。 長蛇の列が出来たのはスーパーやコンビニだけではなく、ガソリンスタンドも同様であった。20リットルまでという制限付き給油であっても、短時間でストップとなり、給油のできなかった車は別のスタンドを求めて、さまようことになったようである。
車がないと生活が出来ない家庭は北海道だけではないはずだ。 ドライバーが心がけておかねばならない点は、日々満タンにしておくことである。 置き場所がある場合には、持ち歩き出来るタンクに給油して、時々、入れ替えしておくことである。
食料や水、医薬品、またゴーグルやマスク、懐中電灯や電池などの備蓄については、私が講演会やHPで何度も何度も繰り返しお伝えしてきたことであるが、いまだ用意できていない方が多いようである。 明日は我が身を忘れずに。
今回、テレビの映像を見ていて情けなく感じたことは、スーパーやコンビニに100メートルを超す長蛇の列を作った人々が、恥ずかし気もなく次のようなセリフを語って言ることであった。 「自分の住む町がこんな地震に遭遇することになるとは思ってもいなかった」、「まさか停電に見舞われテレビも見られなく、携帯が使えなくなるなんて・・・」。 どうやらこうした人々は災害は皆他人事と考えていたようだ。
「今回の地震が真冬の厳寒の時期でなかったことは、天に感謝です」の一言を全く耳にすることがなかったのは、なんとも情けない限りである。 ただ、スタッフの方が伝えて下さった次のメッセージが暗い気持ちを和まして下さった。
「信号はすべて止まっていた中での自動車の走行は、ゆっくりと慎重で思いやりにあふれたものでした。 横断しようとする歩行者がいれば止まり、右折、左折もおたがいの目配せやお先にどうぞの手振りなど。 信号が無くても大丈夫なんじゃないかと思うくらいでしたよ」