シリア内戦でシリアを支援するロシアは、アサド政権軍に「地対空ミサイルS300」を供与することを明らかにした。 このニュースは我が国では
、大きく取り上げられなかったので、読者はご存じないかもしれないが、ハルマゲドンを念頭に考えれば重要な情報だと思われるので掲載することにした。
18日、シリアに向かって飛行するイスラエル軍機にアサド政権軍がロケット弾で反撃しようとする事態が発生し
た。 しかしこの時、イスラエル軍機の接近を知らぬまま飛び立ったロシア軍の偵察機を、アサド政府軍がイスラエル軍の戦闘機と勘違いして対空砲火で撃墜。搭乗していた
15名のロシア空軍兵が死亡する事態となってしまった。
これを受けて、ロシアのプーチン大統領は、この事件はイスラエル軍機がシリア領内に接近する時には事前にロシア軍に連絡することになっていたのに、今回はその通知がなかったために発生した事故であると、イスラエルのネタニヤフ首相に注意勧告。
そして、今後のロシア軍兵士の安全を守るために必要な措置だとして、アサド政権軍に地対空ミサイルS300を供与することを決定したというわけである。 ロシアのショイグ国防相は24日、供与は2週間以内に行うと、具体的日程を発表。
こうしたロシア政府の一連の動きには、シリア領内への攻撃を繰り返すイスラエル軍を強くけん制する意図が秘められいることは明白。
|
|
|
|
シリア軍の対空砲火で誤って撃墜されたロシア軍機
|
|
ミサイルS300供与がもたらす脅威
3人のトップの決断と行動が、これからの中東情勢に大きな影響を及ぼすことになりそうだ。 |
実は今回ロシアが供与することになった「地対空ミサイルS300」は既に5年前に供与することになったいたが、イスラエルからの要請で止めていたものである。 そのため、既にシリア軍による発射訓練は完了しているため、供与されればいつでも使用できる状況にあるのだ。
このミサイルS300は射程が250キロを超える能力を持って
いるだけでなく、幾つかの目標を同時に射撃することが出来る高性能のミサイルである。 そして250キロ
の射程距離は、イスラエル全域が射程圏内に入ることになる。 したがって、イスラエル軍としてはシリアへ侵入した場合だけでなく、自国内上空を飛ぶ軍用機全てが攻撃の対象となってしまうため、大きな脅威となることは確かである。
となれば、イスラエルべったりのトランプ政権が黙っているわけがない。
早速、ボルトン大統領補佐官がロシア政府に対して「今回のロシア政府の措置は事態を激しく悪化させることになる
。 我々が求めているのは緊張の緩和であって、新たな戦闘の可能性をなくすことだ」と、抗議声明を発表。
イスラエル政府が一番恐れているのはイランからの核ミサイルによる攻撃であるが、
今回のロシアによるシリア軍へのミサイルS300の供与によって、隣国シリアからの攻撃も新たな脅威となったのである。
シリアもイランもその裏にはロシア軍がついているだけに、「ロシア対イスラエル」の対決となる日が遠からず到来することになるかもしれない。 それこそが、ヨハネの黙示録やエゼキエル書が伝えているゴグ(ロシア軍)がエルサレムの地に立つ世界最終戦争「ハルマゲドン」なのである。 こうして世界は一歩一歩、危機的方向に向かって進んでいるのだ。
|
|
|
イスラエル空軍機・F16
ロシアの空軍機VIN
ー20
|
|
|