前回「米国と中国の背負った恐ろしきカルマ」でお伝えした米国カリフォルニア州の山火事、その後も火の手はいっこうに衰えず更に勢いを増す一方で、被害は記録的な規模になって来ている。
延焼箇所はカリフォルニア州の北部と南部の3カ所、特に被害のひどいのは北部の州都サクラメントから北へ約130キロ離れたビート群地域で、焼失面積はおよそ5万ヘクタールを超えており、すでに7000棟を超す建物が焼失。 史上最悪の被害規模となっており、鎮火率はまだ20%にとどまっている。
また南部のロサンゼルス北部の2カ所の被害も大きく、焼失面積は4万ヘクタール近くに達しており、鎮火率はわずか5%にとどまっている。 州全体では避難住民の数は30万人を超えており、死者の数は25名、行方不明者は108人に達している。
ABCニュースは行方不明者の中には既に亡くなった死者も含まれている可能性もあるが、その数は更に増える可能性もあるため、全体の死者数は100名を超えることになりそうだと伝えている。 もしもそうなったら、米国史上、焼失面積だけでなく、山火事による死者数としても記録的なものになりそうである。
12日以降、20メートル前後の突風が吹き荒れそうなので、被害規模は更に増すことになるのは避けられないようである。 そんな中、またトランプ大統領の発した「森の管理がしっかり出来ていれば、連発する火災は止めることが出来たはずだ」「直ちに改善しなければ、もう連邦予算は出さない」とするツイートが物議を呼んでいる。
連日、危険な中、消火活動に当たっている消防隊員や、家やや家族を失った被害者からは猛反発が起きているようであるが、いつものことながら、何ともはや、人の心を傷つけるタイミングの悪い失言となってしまったようである。