クリスマスイブを控えた24日、ウォール街を衝撃が走った。大手企業の株価を表す「ダウ平均」が653ドル下落したからだ。9月に27000ドルに迫る史上最高値を付けて以来何度か大幅な下落が続いてきていたが、過去、12月は大きく下げることはなく、特にクリスマス休暇前後は上昇するのが通例であっただけに、今回の急落は市場関係者にとって大きな驚きであったようだ。
そしてニューヨークの流れを受けて翌日25日の東京市場は、下落率が5%を超す1010円安となり、10月初めに付けたバブル後最高値圏の2万4200円から5000円超の下落となった。下に添付した日経平均とダウ平均の推移を見てもらえれば分かるように、両者はほとんど同じ動きをしている。
カネに目がくらんで博打相場を続けてきた投資家たちであるが、さすがに2万7000ドルは限界に近づいていることは承知していたようである。 ウォール街から伝えられていた情報では、多くの投資家が12月を最後に相場の世界から身を引こうとしていたようである。
歴史的に12月の下げはなかったので、さすがの彼らもクリスマス休暇前の今回の下げには驚いたようである。 おそらくこれから市場に戻った後、彼らはいろいろと知恵を絞ってうまく切り抜けようとするに違いないが、思うようにいくかどうか見ものである。
いずれにしろ、株価はこれから先上げ下げを繰り返しながら、年度末に向かって下げに転じて行くことになるものと思われるが、これから始まる暴落劇が想像を絶したものとなることは間違いなさそうである。世界経済を崩壊に導いた1931年の「大恐慌」に近い状況となるものと思われるので、身を引き締めておいたほうがよさそうである。