米国西海岸沿いの森林火災が住宅街に被害を及ぼしている件については、「次々とカルマの刈り取りが続く米国の惨状」でお伝えした通りであるが、出火から3日が経過した今も40℃近い猛暑の中でさらに勢いを増して延焼し続けており、延焼面積は8000ヘクタールに及んでいる。
火災現場周辺では雷を伴った嵐が生じ、立ち上る炎の中に煙が竜巻状に立ち昇る光景は、目撃されるのも、写真に撮られるのも極めて珍しいケースであるようだ。カリフォルニア州では計画停電が実施され、住民20万人ほどが影響を受けておられるようである。
前回の記事では延焼面積が数千万平方メートル(数10キロ平方メートル)に達していることをお伝えしたが、その面積をヘクタールで表すと数千ヘクタールということになるので、昨夜の段階の8000ヘクタールは恐らく2倍ほどに拡大しているものと思われる。
延焼幅を4キロメートルとすると、延焼距離は20キロとなり、東京23区のおよそ半分が消失したことになる。このまま延焼がさらに続くようなら、23区全体の焼失まで広がることは避けられないかもしれない。
一方、「世界一暑い場所」として散られているカリフォルニア州のデスバレーでは16日に、54・4℃まで上昇。この記録が正式に認定されれば、8月の世界最高気温となるようである。なお7月の最高気温としては、同じデスバレーで1913年に観測された56・7℃が残されている。
我が国も連日の40℃を超す猛暑に襲われ、コロナ禍の中で厳しい状況が続いているが、大きな火災事故が発生していないのは幸いである。ただ、これから先は台風の災害の時期に突入することになるので、大事に至らなければよいのだが。