アンデスの小学校のTVアンテナ入れ替え
無事、テレビ授業再開
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アンテナの修復で、教室に設置されたテレビが無事稼働し、授業が再開された。 |
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先日、セサル・ラトーレ氏から、ペルーに建設した標高4500mのワフワ村の小学校の父兄から電話が入った。
要件は、寄贈した小学校で使っているTVのアンテナが強風で壊れてしまい、TVによる授業が出来なくなってしまったため、
アンテナを新しく設置するのに協力して欲しいとのことであった。
我が国の様に各自が自宅でパソコンを使っての授業ではなく、
ワフワ村では学校に用意された1台のテレビを使って全学年が授業を受けているようである。ところが、学校に建てられたアンテナが強風で吹き飛ばされて折れてしまったため、授業が受けられなくなってしまったようである。
これまで使っていたアンテナは、
国で建ててくれたものだったそうであるが、修復の費用は支援してくれないため、授業が出来なくなってしまったというわけである。心配した父兄の一人がセサル氏に連絡を取ろうとしたが、村からは連絡が取れないため、意を決してコロナの感染を恐れて出掛ける事のない町に出かけ、アンテナの修復代5万円を支援してほしいと伝えてきたというわけである。
我々からすると、5万円位はなんとかなるだろうと思うが、彼らにするとその5万円が調達できないのである。
おそらく、我々の感覚からするとその10倍も20倍もの金額になるのであろう。これでは、100万円単位の金がかかる校舎の建設などとても出来るわけがない。これがアマゾンやアンデスの村で暮らしている人々の実体なのである。
さらに村では、コロナ禍で街に働きに出かけていた人たちが皆戻って来ているため、食糧不足にも陥っているとのことだったので、そうした支援も加えて10万円の支援をお願いしたいとのことであった。
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セサル・ラトーレ氏の家族が届けたテレビ用アンテナの機材
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アンテナを設置するセサル氏の家族と父兄
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無事設置されたアンテナ
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私はこれまで、コロナ禍で苦しんでいる中東やアフリカ諸国の人々の支援にと思い、「国境なき医師団」や「国連の
WFP協会」などに出来る限りの支援を続けてきているが、学校
建設や受けたい授業も受けれないといった状況に陥っている子供たちへの支援も、欠かせないことである。
恐らく、これから先、これまでに寄贈してきた村との連絡が取れるようになったら、ワフワ村と同じような状況が伝えられてくることになるのではなかろうか。そうした村にはこれから先も可能の限り、支援は続けていきたいと思っている
。それをしてあげなかったら学校を寄贈した意味がないからである。
1日も早く授業を再開してもらうために、クスコに住むセサル氏の家族がアンテナを購入して取り付けに行くことになった。
富士山の頂上からさらに800mの高さの村に行くのだから大変だ。そのため急いで送金をしようとしていたところ、 茨木からの来館者の方が自分たちも是非支援
をさせてほしいとのことだったので、半金をご寄付頂いて送金させて頂くことにした。
コロナ禍によって今、世界中の国々で厳しい状況に遭遇しているが、貧困な村で生活している人たちは、アンテナの修復すら出来ない状況に陥っているのである。何兆円の資産を持つ者もおれば、何万円の修理代も用意できない人々もいるのである。
学校をよその国の人間に建ててもらったら、アンテナぐらいは担当の役所で建てたらと思うのだが、今のペルーは汚職と収賄が蔓延している世界だけに
、それがかなわぬ社会になっているようである。我が国では考えられないことだが、これが貧しい国の実体なのである。
そもそも教育に回す資金が少ない上に、役職の上から下まで、大統領から課長職に至る全てのポストについている人間が、皆そろって
贈収賄に関わっているのだから、なんともはや困った事である。
こんな世の中一日も早く生まれ変わってほしいものだが、愚痴を言っていても仕方がない。時が来るまで縁がある人達には、これから先も、出来る限りの支援を続けていきたいと思っている。
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新しいアンテナからのコードをテレビに接続。
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テレビに映された画像を久しぶりに見つめる生徒たち。
お陰様で、再びテレビによる授業が再開されることになった。
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学校では、持ち込んだ食料品の授与式も行わていた。
わずかな量であるが、少しでも役に立ってもらえたら嬉しい限りである。
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食料品を受け取る村人たち。渡しているのはセサル氏の義弟。
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添付
9月14日にセサル氏に送金した10万円の振込用紙
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