昨日の大紀元ニュースが驚くようなニュースを伝えていた。中国最大級の金宝飾メーカーで、米国の株式市場のナスダックに上場している金凰珠宝という会社が、保有しているとしていた純金(ゴールド)が実は金メッキを塗った銅であることが判明したというのだ。そしてその偽物のゴールドの量が83トンだというから驚きだ。現在の金価格1キロ=670万円で計算すると5560億円ということになる。
金凰珠宝社は2015年以降、この偽ゴールドを担保に信託会社15社から総額200億元(約3000億円)の融資を受けていたようである。そして、国営の中国人民保険公司(PICC)の子会社が融資保険を提供していたというから、これもまた驚きである。まさに近年来、最大規模の金詐欺である。
金の偽造問題が発覚したきっかけは、債権者の東莞信託や民生信托銀行が担保である金の検査を行ったことだった。東莞信託銀行は債権整理のために2月に同社を調査したところ、銅に金メッキを塗った偽の金があることを発見したというのだ。
さらに、5月22日、民生信托銀行が裁判所を通じて倉庫を調べたところ、金凰珠宝が所有する83トンの「純金の延べ棒」は、すべて金メッキが施された合成の銅(タングステン)であることがわかった
というわけである。
この結果、2年前には13ドル(約1400円)であった金凰珠宝の株価は急落し、7月3日の時点では0.48ドル(約50円)となっており、下落幅は96%超に達している。また融資保険を提供していた中国人民財産保険会社・湖北支店のトップの劉方明共産党書記は7月2日までに辞任し、現在、当局の調査を受けているようである。
それにしても、米国のナスダック市場に上場しているほどの企業が、これだけの欺瞞工作をしていたというのだから驚きである。そして、その裏には国営の保険会社が嘘を承知で保険を引き受けていたと言うのだから、あきれてものが言えない。金凰珠宝への投資者はさぞや大損し、泣きを見たことだろう。
国が国なら企業も企業。まさに全てが嘘だらけで、国も企業もみな「嘘」という厚いメッキを張られているというわけである。間もなく
、習近平政権を覆った厚いメッキもはがれて、おぞましいその姿が露呈することになりそうである。
そのメッキ
をはがす大役を担っているのがコロナウイルスであり、干ばつや洪水をもたらす自然災害であり、バッタやイナゴの来襲で、それらは皆、天の采配であるのだから逃れようがない。
これから先、我々は遠からずして、厚く塗られたメッキのはがれたそのおぞましい姿を、次々と目にすることになりそうである。