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とうとうコロナ感染者数4000万人を突破

  習近平主席、コロナ対応策の成果を自画自賛
我が身かばうため人民大会場で1時間の演説

 
 

 
 


人民大会堂で開かれた表彰式。

習近平主席は1時間にわたって、「私は全国の人民を率い、人類と疾病との
戦いの歴史における英雄的壮挙を成し遂げた」と自画自賛の演説を行なった。

 
 


新型コロナウイルスの世界の感染者数は2800万人、死者数も90万人を超えて来ているが、一向に終息の目途は立たず世界は悶々とした状況下に置かれている。そんな中、中国では北京の人民大会堂で コロナウイルスとの戦いで貢献のあった科学者らに対する表彰式が、盛大に行われていた。

その表彰式の後、習近平国家主席は共産党指導部のメンバーが勢ぞろいする中で、1時間にわたって演説。「この8カ月間、我々は歴史的な試練を経験したが、努力によって重大な戦略的成果を得た」と述べ 、その成果は世界に誇れるものだと自慢していたのだから驚きである。そこで語られた演説の重要な点を筆記出来たので、お伝えすることにする。
 

住民の生命と健康が重大な危機に立たされていた。我々は人民が第一、生命が第一と考え、大きな勇気と決意をもっていち早くウイルスとの闘いを始めた。

1カ月
余りで、感染症の蔓延をおさえ2カ月で中国本土で発生した感染者数を1桁におさえ、そして3カ月でウイルスの封じ込めに成功し、武漢と湖北省を守った。

我々は感染症をコントロールしながら経済活動も再開した。その結果、顕著な成果を上げ、中国の精神と中国の力、中国の責任感を示すことが出来た。
 

この演説と式典の様子がおよそ4時間にわたってテレビで中継されたことを考えると、習近平主席の演説が、自身が率いる共産党政権が速やかに 強力な対策でコロナ感染に対応して、武漢市民の死者数を少なくし、また、いかに感染拡大の期間を短期間に抑えたかを国民と世界に誇示するためのものであったかが 、分かろうというものである。

 

 


ウイルスとの戦いで貢献のあった科学者らが表彰された。

 

1時間にわたってコロナウイルスに対する対応の成果を誇示する習近平国家主席。

我々は「人民が第一、生命が第一」と考え、大きな勇気と決意をもっていち早く
ウイルスと戦ったというから、笑ってしまう。主席は「自分が第一、
自分の命が第一」というのを間違えて言ってしまったようである。

 

 
 

どうやら、習近平主席はコロナウイルスの発生が武漢市において、既に昨年の秋口には始まっていたことや、それに対する真剣な対応が遅れてしまったことによって感染者が急増し、火葬場は早朝から夜半までフル稼働したものの、死者の火葬は一部しか行えず、武漢市の路上には屍(しかばね)が累々と横たわる、悲惨な光景が広がっていたこと は、すっかり忘れてしまったようである。

更には、ヨーロッパ各国や米国に感染を広げたのは、スペインに行き来していた中国人移住者や観光客だったことも忘れてしまったようだ。そして、1カ月余りで感染症の蔓延を抑え、2カ月で感染者数を1桁におさえたなどと自慢しているだから、あきれてものが言えない。

表彰式を名目に、共産党指導部のメンバーが勢ぞろいする中で、こんな嘘事を1時間にわたって演説することになったのは、コロナ禍で経済の低迷を招くことになった政府の対応の遅れに対する国民の怒りや不満が日に日に高まってきていて、それがいつ自分に向けられることになるかもしれないという恐怖心であったのだ。

そうした彼の恐怖心に追い打ちをかけているのが、北部の黒竜江省や南部の雲南省で発生しているバッタやイナゴによる食物被害(蝗害であり、北西部の干ばつであり、更には6600キロメートルにわたる長江流域の洪水被害である。長江流域ではダムの決壊や川の氾濫が相次いでいることは既に何度もお伝えしてきた通りである。

いかに人口が多いとはいえ、何千万人に達する避難者の数は尋常ではない。また彼らの多くは家を流され、田畑は水没状態 となる悲惨な状態に置かれているのだ。そうした状況下にある農民の苦しみは、現地 ・安徽省(あんきしょう)の被災地を視察した習近平主席が一番分かっているはずである。

だとすると、これから先、三峡ダムの崩壊が起きようものなら甚大な食糧危機によって、共産党政権に対する大規模な暴動が発生し、その時には自分の命が狙われること は、誰よりも彼自身が一番分かっているはずだ。最近 、テレビに映る恐怖心がにじんだ彼の顔がそれを物語っている。

だからこそ、今のうちに自身が率いる共産党政権がいかに上手にコロナ危機を乗り切り、経済活動をいち早く再開して復興を遂げてきたかを多くの国民に知らしめようとしたというわけである。

 
 

 
 


安徽省(あんきしょう)の被災地を視察した習近平国家主席。

訪問した日は洪水の発生した7月20日から1カ月も経過した8月18日。
既に被災地の修復が終わった後で、晴天の中を一時視察しただけであった。
こんなタイミングを失った視察はトランプ大統領でもしない。

 
 

現在、問題となっている中国政府による香港市民や台湾に対する威圧的態度、さらには、南シナ海のほぼ全域の権益を自国領と主張して領海の拡大を押し進める政策等も皆、国民の目を外に向けさせ、生活苦にあえぐ貧者の不満を抑えさせるためのものなのだ。

だから、今回の演説の中で名指しこそ避けたが、「中国の対応が世界的なコロナ感染拡大を招いた 」と発言したトランプ大統領に対して、「責任を他人になすりつけ、物事の白黒を混同させて、世界各国の人々を傷つけた」と強く批判するところとなったのである。

確かに米国でコロナ禍が拡大し、感染者数が世界の感染者数の30%強、死者数が20%強となっているのは、米国で感染が始まった当初のトランプ大統領の対応の甘さが 、大きな要因となったことは間違いない。

ニューヨーク州の知事が感染防止策を講じている最中、マスクもかけずに外出し、コロナなど恐れるに足りないと得意げに語っていたことを考えれば、トランプ大統領の責任は重い。

そんな二人の国家主席や大統領が今、世界の覇権国家としての地位を争い、自己中心の政策を広めている一方で、ロシアではプーチン大統領が自分の権力維持のために、反政府勢力の要人を次々と暗殺させているのだから、世の中は真っ暗闇だ!。

そうした状況下、米国と冷戦状態と化している中国はインドとも国境問題で衝突しており、オーストラリアとは中国在住のオーストラリアの放送局と新聞社の特派員 に対して、中国からの出国禁止を言い渡したことで非難合戦が始まっている。

またロシアも野党政党の代表者であるナワリヌイ氏に対する毒殺行為の発覚や、大統領選の不正疑惑で抗議が続くベラルーシのルカシェンコ大統領を擁護することによって、ドイツやイギリスなどヨーロッパ各国と の関係が悪化して来ている。

こうした最近の世界情勢はどれも皆、一歩間違うと世界を巻き込む争いとなるだけに、これから先の世界情勢は、コロナ禍の進む 中で一段と厳しさを増してきそうである。

 
 

 
 

 

中国東部の安徽省では、長雨と大雨で長江が氾濫し、田畑が壊滅状態となった。
まさに、中国がこれから先遭遇することになる「食糧危機」の前触れである。


 

 
 

 
 

 

 

 

 

 

 




 

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