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 西部一帯に広がる米国の山火事の実体
 
延焼が広がる村を救ったのは降雪だった!?

 
 

 
 


山火事は米国の20%近い州で発生しているようである。(ABCニュース)
 

 
 





 

 
 

この地図で山火事の発生している州を確認して、
いかに広い地域に被害が広がっているかを理解して頂きたい。

 
 

拡大し続けているカリフォルニア州の山火事については、これまでに何度も掲載して来ているが、実は米国の山火事は延焼面積が東京都の6倍(120万ヘクタール)に達して 、悲惨な死亡事故も発生しているカリフォルニア州だけではなかったのである。

太平洋沿岸の他の二つの州・オレゴン州やワシントン州でも大規模な山火事が発生しており、その数はオレゴン州では35件に達し、 焼失面積は40万ヘクタール。8日夜にはカリフォルニア州と同様、非常事態が宣言され て数千人に対して避難命令が発令されていたようである。

またオレゴン州の北に位置するワシントン州でも東京都を上回る25万ヘクタールが焼失。たった1日で、1年の平均以上の土地が炎に包まれ、中でも、火災の中心地となった東部の町モールデンでは住宅のおよそ80%が焼失する事態となっているようである。

それだけでなく、更に3州の西隣にある州、北はモンタナ州から南はアリゾナ州に至る各州でも、干ばつによって発生した山火事は今もなお強風で被害が広がっているようである。ところが、二つの州の真ん中に位置するコロラド州の州都デンバーでは、8日に気温が急激に下がり雪が降ったことから延焼していた火が一気に鎮火し、市民を喜ばしているというから驚きである。

デンバーの9月の平年の気温を調べてみたら、9月の終わりには10℃を下回ることもあるようだが、特別に寒い地域ではなかった。その証拠に住民は「前日は30℃に近かったというのに、一気にマイナスとなり驚いているが、予想外の天気の変化で助けられました」と語っていた。

まさに「前代未聞の山火事」に「前代未聞の天気」が重なったというわけである。今、世界中で起きている異常気象を示すなんとも奇妙な話であるが、我が国の多少の長雨や曇り空などは、異常気象の駆け出しに過ぎないことが実感される 。
 

 
 

 
 



9月8日の晩夏に降雪。この雪のおかげでコロラド州の州都デンバーでは
家屋の焼失を免れたというから驚きである。 
読者には異常気象がいかに本格化してきているかを実感して頂きたい。


 

 
 

 
 


この風景はとても晩夏の光景ではない。
しかし、それによって救われた人々がいるというのだから驚きである。

 
 

 

ギリシャの難民避難キャンプ場で火災発生

 
 

 


火災が発生したのは、地中海に浮かぶレスボス島の避難キャンプ場であった。

 

同じ火災でも、ギリシャのレスボス島で発生した火災は更に悲惨であった。そこは中東のシリアなどからの難民や移民、1万3000人余が暮らす「モリアキャンプ」であったからである。

火災は2度に渡って発生し、キャンプや収容施設のほとんどが焼失。厳しい状況下で暮らしていた人々は行き場がなくなったことから、更なる苦境に遭遇しているようである。

近隣の住民はもともとキャンプの存在を快く思っておらず、これを機会に難民がこの地を離れることを願っていただけに、焼失した収容施設の再建に向けて機材を運ぶトラックの侵入を阻止しており、1万3000人の難民は行き場が無くなってしまったようである。

300人ほどの未成年者はドイツやフランスが受け入れを表明したものの、他の人々は「支援団体もどこの国も助けてくれない」と嘆いていた。EU各国も避難民の収容には拒否反応を示してきているだけに、これから寒さが増すコロナ禍の中で、住処を失った彼らがどうやって生きていくことになるのか考えると、心が痛む。

こうしたニュースに接すると、我々の置かれたコロナ禍など苦しみの中に入らないことを実感する。ヨーロッパ各国からの支援の手が一日も早く差し伸べられることを、共に祈ろうではないか。

 
 

 
 


次々と焼失するテントや施設を呆然と眺める避難民。


 
 

 
 


この写真を見て心が痛まない人はいないはずだ。

彼らには逃げ延びる場所がなくどこの国からも、支援団体からも
支援の手が、差し伸べられていないというからなんとも悲惨だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

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