ロシア・ムルマンスク
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猛暑から一転、寒波に襲われた「ムルマンスク」
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猛暑に音を上げていたロシア北部の町・ムルマンスクでは急に寒くなり始め
、市民を戸惑わせている。ここ1週間ほど8度以下の冬日が続いていたが、22日の夜にはとうとう零下以下となり、突然雪が降る事態に至っている。
ムルマンスクはノールウエーに隣接し、北極海に面したコロ半島の町、とはいっても8月にこれほどまでに気温が下がるのは極めて希。例年、9月半ばまでは暖房を使うことがないため、各地で冬に備えて温水を送るパイプの
点検作業中であった。そのため暖房設備を稼働させることが出来ず、市民は今月いっぱい、厚着をし、部屋の中ではガスコンロを焚いて寒さ
に耐えなければならないようである。
10日ほど前にニューヨークに行った人が、8月半ばだというのに、夜になるとカーディガンがないと寒いぐらいで、もう秋になったのか? といぶかるような気候であるとレポートしていた。西海岸のロ
サンゼルスでも ここ数日、日中の最高気温が、わずか22度から23度という信じらないような低気温が続いているようなので、北米大陸には、短い秋の後、厳しい寒波がやって来ることになるかもしれない。
大雪から始まった今年の世界的な異常気象。干ばつと豪雨、猛暑に寒波、両極端の気候に加えて火山に地震
・・・・・ これらはみな多くの国々で田畑を枯らし、家を喪失させ、飢餓を発生させている。ロシア政府は小麦などの穀物の収穫が30%減収しそうだと発表し、輸出禁止令を発動させているが、異常気象による減収はロシアだけに限ったことではない。
被害が広がり始めているのは、中国も東南アジア各国も、アメリカも同じである。
中でも13億の民を抱えた中国の被害が最も大きそうである。まだマスコミが話題にしていないのは、中国政府がその実体を明らかにし
ていないからに過ぎないのだ。6月から始まった豪雨の被害は、31の省や自治区のうち28の範囲(90%)に及び、1億4000万人が被災。中には、干ばつと雪害のダブルパンチを受けている地域もある。
その結果、米やトウモロコシ、大豆などを栽培する農地の内1000万ヘクタールが被害を受けているというから、減収量は尋常ではないはずだ。この秋から来春にかけても、これまでのような状況が続くようなら、農民の暴動が発生する可能性は日に日に高まって来そうである。
備えあれば憂いなし
こうした状況の中、食糧自給率がたった40%しかない我が国政府は、国民の食糧確保に対して一体どれほどの手を打っているのだろうか。もしも、輸入相手国であるアメリカ、カナダ、オーストラリアなどが自国の消費を確保するため、輸出をストップするような事態になった時には、
店頭から食料品の姿があっという間に消えてしまうことになる。
備蓄を始めるのは、今を置いてない。
もし、食糧危機が先延ばしになるようなら、備蓄した食糧から食べていけばよいだけのことである。決して無駄になることはない。テレビにアメリカやオーストラリアの
凶作のニュースが流れた時では遅いのだ。少しずつでもよいから、すぐに始めることである。もはや頭で考えている時ではない、実行あるのみである。