一方、大紀元日本社の報道によると、49年ぶりの豪雨に見舞われている海南省では、10日までに16の県市が浸水、250万人が被害を受け、33万人が緊急避難しているという。
被害が最も深刻な文昌市では8日、ダムが1カ所決壊し、10月9日の時点で5万人が浸水したホテルや学校などの建物に閉じ込められ、浸水したホテルは数十棟におよび、一部道路の水位は建物の2階にまで達しているようだ。
政府系メディアは、今回の水害での死傷者はほとんど出ていないと報道しているが、現地入りした記者は、合水ダムが水門を開いて放水を行った影響もあって、漁港に停泊していた40トン以上の大型漁船20隻が沈没し、多くの漁民が死亡、被害は約6500万元(およそ7億8千万円)に達するようだと伝えている。
ここ数年、中国では異常気象により干ばつや洪水が頻繁に発生しているが、同じように頻繁に出現しているのがUFOである。この二つの現象には何か
密接な関係があるのだろうか? 遠からずの内にその謎が解き明かされることになるかもしれない。
頻発する水害
それにしても、ここ数年来の中国の自然災害の発生状況は異常である。百年に一度、千年に一度と言われるほどの大災害が次々と発生し、毎年のように
災害記録を更新している。大地震、豪雪、大干ばつ、大洪水である。中でも、豪雨による洪水の頻度と規模はあまりにも異常で、下記にまとめた今年の5月から8月までのニュースの見出しを見て
もらえば、その凄さが実感できるはずだ。
大紀元日本社が伝える「豪雨と洪水ニュース」を、5月からの4ヶ月間にわたってピックアップしてみたところ、その間、巨大水害は毎月発生しており、そのほとんどが死者・行くへ不明者の数が数千人に達し、避難者の数に至っては10万人を超しており、中には数千万人という膨大な数に及んでいるケースもある。
被災地も、ざっと拾ってみただけでも15の州に達している。いくら広い国土とはいえ、30省のうちの半分、国龍江省、内モンゴル、新疆ウィグル自治区、チベットといった国の外郭にある省を除くと、そのほとんどの省がわずか数ヶ月の間に
、日本では何十年に一度あるかないかという巨大災害に遭遇しているのだから、驚かされる。
被害額もみな数百億円とか数千億円という巨大な額であることを考えると、国の財政負担も尋常ではない。今年6月までの被害総額は昨年同時期の3倍に達している
ことを考えると、これから先がさらに案じられる。前回のHPで掲載したように、復旧工事はどれもが中途半端に終わっているようであるが、巨大水害がこれだけ頻繁に発生していたら、政府も手が回らないはずである。
ということは、多くの被災者の窮状は放置されたままということになるわけであるから、政府や共産党に対する不平・不満は日々増大してきていることになってくる。こうした被災者の思いは何かのきっかけでいつ爆発してもおかしくない。また、さらにこれからも先も災害の頻度とその規模が増す可能性が大きいだけに、今後の中国の政局は非常に危険で恐ろしくなってくる。
とにかく、今の中国では、山に金銭価値のある物が見つかったり金儲けできるものがあれば、すぐに人が集まり乱伐や乱採掘が始まる。そして、そこにやってくる人の数は半端ではない。その結果、乱伐や自然破壊、汚染行為が始まり、「三つの災い」、すなわち、「水が多い災い(洪水)、水が少ない災い(干ばつ)、水が汚い災い(水質汚染)」が発生することになる。
森林被覆率の急激な低下は治水能力を弱め大洪水を引き起こすだけでなく、周辺に大規模な干ばつも引き起こすことになる。それだけに、自然開発には
厳しい法的な規制が必要になってくるわけである。それなのに、取り締まるべき役人がおのれの利権獲得やワイロのためにそれが出来ずにいるのだとしたら、民衆の怒りや不満
の矛先(ほこさき)が政府や共産党に向かうことになるのは避けられない。
もしも、経済発展を優先した腐敗政治がこのまま続くようなことになれば、中国の自然は消耗し尽くされ、取り返しがつかない結果を招くこと
になるのは必至である。実際に現地を見てきた人の話を聞くと、すでにそうした兆候があちらこちらで見られるようである。暴動勃発による政権交代か国土の荒廃による国家の終焉か、どちらが先にやってくるのだろか。
中国の現実を直視したなら、この国の経済発展こそが世界経済活性化の原動力などと、いつまでも呑気なことを言っておれないことに気づくはずだ。中国の破綻や混乱が世界に及ぼす影響を考えたら恐ろしくなってくる。沖縄のカミンチュ・比嘉良丸氏が幻視し、臨死体験者・木内鶴彦氏が2度目の臨死体験で見せられた中国の未来の姿が、現実のものとならないことを祈るばかりである。