暗く悲しいニュースばかりが続く中、久しぶりに嬉しいニュースが飛び込んできた。シエラレオネ、ギニア、リベリアなど西アフリカを中心に、過去最悪の感染が広がっていたエボラ出血熱の感染拡大が、大幅に低下してきたという朗報である。
ここしばらく感染拡大のニュースを目にしなくなっていたので、昨年末に、国境なき医師団などに状況をお聞きしたところ、リベリアとギニアの感染者数は減少しているものの、シエラレオネではまだ危険な状態が続いており、安心できる状態ではないと言うことであった。
しかし、昨日のWHO(世界保健機構)の発表によると、ここ1週間で新たに感染する人の数が100人を切り、終息を目指す新たな段階に入ったとのことであった。感染が急拡大していた昨年秋には、1週間当たりの新たな感染者数が1000人を越す勢いで増加していただけに、先ずは一安心と言ったところである。後はシエラレオネでの減少を願うとことである。
WHOによると、西アフリカの3ヶ国でエボラ出血熱に感染した疑いのある人は、これまでに2万2000人に上りこの内8800人ほどが死亡している。その間、身の危険を顧みず、治療や支援に尽力して頂いた医師や看護婦、ボランティアの方々の献身的な努力によって、今日の状況を迎えることが出来たわけであるが、1日も早く終息宣言が発表され、西アフリカの人々に笑顔が戻ることを願うところである。