厳しい状況が続く中東。その中でも最も悲惨なのがシリアでである、先日、国連の潘基文事務総長は、シリアの国外難民は380万人を越し、家を破壊され国内難民となっている人の数は670万人に達していると語っていた。シリアの人口はウイキペディアの2012年のデーターによると2240万人となっているから、国民の半分近くが国の内外に難民となって流浪していることになる。
今のシリアは政府軍と半政府軍、それにイスラム国の3つの勢力に分かれての内戦状態が続いているわけだが、国内と国外合わせて1000万人を越す難民の数は尋常ではない。こんな状況がこれから先も続くようなら、もはや国連の役割はないも同然であるが、国連を創設したのが「闇の勢力」で
、現在もその裏に存在し続けていることを考えれば、全てが彼らのシナリオ通りなのかもしれない。
だとするとその先に待ち受けているのは? 彼らは混乱をさらに中東全域に広げそこにイスラエルが絡んでくる。
どうやらそんなシナリオが見え隠れしてくるようだ。それを裏付けるように、混乱はリビアやイエメンにも広がり、無政府状況になろうとしている。 リビアがカダフィー大佐亡き後、政府機能が麻痺したままで、
既に無政府状態に近く内戦状態に陥っていることはお伝えして来ている通りである。
アラビア半島南端のイエメンでは、新しい憲法の制定を巡ってイスラム教シーア派の武装勢力と政府との対立が続き、先日、議会や大統領公邸など政府機関が相次いで制圧され、ハディ大統領が辞意を表明する事態となっている。イエメンには、先にフランスの出版社襲撃事件を引き起こしたアルカイダ系のイスラム過激派組織の拠点があるだけに、イエメンの政情不安は中東諸国はもとより、ヨーロッパ諸国にも新たな不安を広めることになりそうである。
そうした不安な情勢が続く中、かねてから気になっているのがエジプト情勢である。エジプトでアラブの春に触発されて民主化を求める反政府デモが始まったのは2011年1月である。このデモをきっかけに30年間政権を担ってきたムバラク大統領が辞任に追いこまれることとなったのは、読者もご承知の通りである。
このエジプト革命からちょうど4年目になる1月25日、クーデターによっておよそ2年前に追放されたモルシェ元大統領の支持者や革命を進めてきた若者達が各地で抗議デモを行い、警察と衝突
し16人の死者が出る事態となった。恐れていた事態に向かい始めたようである
現在の大統領は元エジプト軍のトップであったシシ大統領。 軍の力を背景に力で押さえているため、これまで目立った反政府デモは起きずに来ていたが、私はそんな平穏な状況が崩れるのは時間の問題だと、
昨年6月に「エジプトは安定化に向かうか?」に記しておいたので、読者も記憶しておられることと思うが、案じてきた通りの状況が革命記念日を機に発生するところなったというわけである。
まだしばらくは、シシ政権は現状を維持し続けることになると思われるが、今エジプトは厳しい財政赤字と外貨不足に陥っ
ており、多くの市民が革命前より抑圧が厳しくなっていると感じているだけに、そう遠からずして他の中東諸国と同様に激しいデモが発生し、国を二分する事態に進むことになる可能性は大である。
今は、人間の「心の素」が表面に現れて来ている時だけに、一旦分裂化した人の心は再び融合に向かうことは無理で、争いは時がたつにつれ次第に激しさを増してくることになる。
悲しいことだが、ウクライナや中東各国の現状がそれを裏付けている。
そうした状況下にある中東に、もしもイスラエルが介入してくるようなことになれば、「闇の勢力」が目論む人口削減とワンワールド実現に向かって、世界は大きく一歩を踏み出すことになるかもしれない。
アメリカ南北戦争時の南部連合将軍であり、当時のフリーメーソンの最高位にあったアルバート・パイクは次のように書き残している。
第三次世界大戦は、政治的シオニストとイスラム世界の指導者たちとの間で、イスラム(アラビア世界のムスリム)と、政治的シオニズム(イスラエル)が相互に破壊し合うような方法で行われなければならない。(ブログ「In
Deep」より)