昨日は徳乃蔵の営業始め。 今年最初の来館者は静岡からの女性客。
静岡と言えば、今、東海地震、富士山噴火と巨大災害の発生が最も危惧されているエリアの一つである。ギャラリーで「最後の楽園・PERU」の写真展をご覧頂いた後、カフェルームでゆっくりとコーヒーを召し上がって頂きながらお話をさせて頂いた。
地震も噴火も身近に感じてはおられるようではあったが、食料や燃料などの日常品に対する備蓄やマスクやゴーグルなどの避難用具などの準備はまだ十分には出来ていないようであった。こうしたことはその方に限られたことではない。徳乃蔵に来られる皆さんと話をしてみると、災害発生に対する知識はあっても、それに対する備えが十分に出来ていない方が多いのに驚かされる。
災害の規模にもよるが、もしも、東海地震でも富士山の噴火でも発生したら、車も電車も飛行機も全ての交通は遮断され、流通は完全にストップしてしまうと考えておくべきである。当日の内にスーパーも量販店もみな棚から商品は消えてしまう。お米もトイレットペーパーもマスクも電池も何一つとして手に入らなくなってしまうのだ。
発生の時期が寒い冬場であったら、悲劇の度合いが大きくなる。停電で照明も暖もとれないばかりか、携帯も使えなくなってしまう。昨年2月の1・5メートルの積雪で陸の孤島と化した状況を体験している私は、備蓄の必要性をいやと言うほど感じている一人である。しかし、今に至るも読者の中にはそうしたことは他人事としか感じていない方がおられるようだ。
静岡、山梨、神奈川、東京
そしてその周辺に住む2000万人近い人々は、東京直下地震、伊豆箱根地震、東海地震、富士山噴火のどれに遭遇してもおかしくない状況にあるというのに、一体どれだけに人が、物と心の両面で十分な準備が出来ているのだろうか? 時が刻々と迫っているというのに、他人事としか感じていないようでは情けない限りである。
切り絵展に来館された多くの方々は、京都伏見の稲荷大社の最高神であられるお稲荷様のメッセージ「冷静な心が大切である」、つまり、「いつまでも冷静ではおれないのだぞ!」という意味のメッセージをしっかりと心に刻まれたはずだ。
節分開け辺りがその節目になるかもしれない。
物心両面からの準備、それは九州や北海道にお住まいの方々にとっても、決して他人事ではない。山体膨張を続けている桜島の噴煙は次第に高くなり、10日には2000メートルに達している。北海道の旭岳とていつ同じ状況にならないとは限らない。全ての人にとって、巨大災害との遭遇は決して他人事ではなく、また遠い未来の出来事でもないのだ。
追記
徳島県の降雪の際、陸の孤島と化した村々ではiPhone電話を利用していたため、電話が通じなくなってしまった。最近の電話は色々便利になっているが、電気を利用している電話機が多いため、災害時に停電となってしまうと通話が出来なくなってしまう。携帯は電話が殺到して利用出来なくなる可能性が大きいばかりか、停電時には充電できなくなってしまう。
そんな時に便利なのが、低価格で購入できる電気を利用しないシンプルな電話機である。非常時用に一台用意しておかれることをお勧めする。 【参考品
】 株式会社カシムラ製 SS−06 「液晶付きシンプルフォン2」
購入価格は約2000円