シリア難民の窮状
 

 


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雪と寒さ の中で凍える人々

   
 

 
 


レバノン東部の難民キャンプにも厳しい寒波が訪れ、7日には50センチを越す大雪に見舞われている

 
 

 
 


避難民たちは身動きがとれなくなっており、暖を取ることすら難しくなってきている。
(アルジャジーラ)

 
 

米国をはじめ日本各地でも厳しい寒さが続いている。次回には北米やロシアなどの異常な寒波の様子をお伝えする予定だが、この寒さはシリアなどの内戦で苦しむ人々や 、そこから逃れた避難民たちをも容赦なく襲っている。

シリアから隣国へ逃れた避難民の数は優に300万人を超している。避難先はレバノン、トルコ、ヨルダンに集中し、西欧諸国への難民はわずか6万人程度に留まっている。 事実上、ヨーロッパ各国は支援の手 をほとんど差し伸べていないのが実情である。

避難民の数が最も多いのはシリア南部に隣接したレバノンで、その数は百万人に達しており、レバノン国民の3分の1を超してきている。東部のベッカー高原だけでも40万人、その一角アルサールの避難民収容所では 、10万人を超す避難民が吹き付ける強い寒風と厳しい寒さの中で厳しいテント生活を送っている。

他国同様、近年、この地方の冬の風も一段と強くなってきており、特に今年の風は強く、簡単な木とナイロンや毛布で出来たテントは根こそぎ飛ばされることもあるようで、住民は釘を打ち付けなんとかテントが千切れ飛ぶことのないよう保全している。

今朝(8日)のニュースを見ると、シリア南部の首都ダマスカスでは20センチ近い雪が降っており、標高の高いレバノンのベッカー高原一帯は 50センチを越している。積雪に囲まれたテントの中で十分な暖房をとれない避難民たちは、どのようにして過ごしているのだろうか。 上段の子供の写真を見ると、その厳しさの程が伝わってくる。

カタールのテレビ局・アルジャジーラが伝えるところでは、昨年夏頃から支援金や支援物資の配給が次第に減ってきており、特にこたえるのは十分な暖がとれないことであるようだ。日中はストーブを付けずに生活し、夜だけ捨てられた靴や木くずなどを拾い集めて燃やし、なんとかしのいでいるようである。しかし、夜間にはマイナス10度まで冷え込むこともあるこの地で、大雪が重なったら地獄である。

 
 

 
 


80才になるこの女性は半分瓦礫と化した家で厳しい寒さの中を過ごしている。
こうした人々のことを考えれば、暖のとれる家の中で3度の食事を取ることの
出来る自分が幸せであることを実感できるはずだ。(ドイツZDFテレビ)

 

年末にこうした厳しさの中で頑張って生き抜いておられる人々の助けになってもらえればと思い、昨年後半の私の写真展や和宙君の切り絵展の入場料の一部を 「国境なき医師団」と「国連WFT協会」に支援をさせて頂いた。今はただ支援団体に無事届いて少しでもお役に立ってもらえることを願っているところである。

一方。夏に激しい戦闘があったウクライナ東部のドネツクから40キロ離れた街は、今は雪に被われ一見穏やかな風景に見えるが、そこで暮らす人々もまた、難民キャンプで暮らす人と変わらぬほど厳しい生活を強いられているようである。ウクライナからもロシアからも支援が届かない地域もあるようなので、そこに住む住民はさぞかし難儀を強いられていることだろう。

そんな街の中に、この半年ウクライナ政府からの年金がストップした状況下、戦火で壁が崩れ、窓が壊れ、暖房が効かなくなった瓦解寸前の家の中で暮らしている、80才のお年寄りがいる。クリスマスを迎えた年末、ドイツZDFテレビの取材班が街を訪れインタビューしたところ、彼女は近くの教会で「ただ神に争いが一日も早く終わることを祈るのみです」と、答えていた。

人はなんと愚かなんだろう! 国と国、民族と民族、宗教と宗教、宗派と宗派、人と人 ・・・・・ さまざまな争いの中で暮らして来ている。シリア 、イラク、パレスティナ、ウクライナ、全ての国々の苦しみを生み出してきた元凶はこうした争いである。 最後に救いを求める「神の解釈」で争いが起きるようなら、救われようがないではないか。

これから先は各自の「心の素」が一段と表面化して来るだけに、同じ国、民族、宗教、宗派の中は2分、3分され、ますます心と心の隔たりは大きくなって来ることだろう。 それゆえ、これから先は、憎しみや恨みの心は出来るだけ持たずに冷静な心を保って、悔いのない日々を過ごしていくしかない。徳を積みながら、笑顔千両で暮らせたら最高である。
 

 

徳乃蔵ニュース

 
 

 
 


 

 
     

写真は徳乃蔵から眺めた甲斐駒ヶ岳。 強風にあおられ舞い散る積雪は冬山の厳しさを見せている。しかし、この寒空の中でないと、きりりと身が引き締まる凛(りん)とした風情は楽しめない。天気のよい日に徳乃蔵に来られ、富士山と八ヶ岳、甲斐駒ヶ岳の景観を見られる方々は幸せである。

しばらくお休みを頂いていたが、徳乃蔵は1月11日(日曜日)から開館。ギャラリーでは「最後の楽園ペルー展」の第2シリーズを開催する予定で 、現在飾り付けを進めているところです。なお春先まで、開館日は、毎週 木、金、土、日の4日間 としますのでご注意下さい。なお1月12日 (月)と2月11日(水)の祝日は開館しますのでお出掛け下さい。お待ちしております。




 

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