中国人のマナーの悪さが世界中の国々からひんしゅくを買っていることは、読者におかれては先刻ご承知の通りである。 移民を広く認めていたカナダでさえ、多くの都市が中国からの移住者によって汚され、街の規則が守られなくなったため、中国人に対して移民制限を出すに至っている。
19日からの旧正月・春節にあわせて、今中国では6億人を越す人々が郷里に戻ったり、海外に買い物ツアーに出掛けたりして、電車や飛行機が大混雑
しているようである。我が国にも大変な数の中国旅行者が来日しており、2月だけでも30万人が見込まれている。
問題は、純粋な旅行客の比率はわずかで、その多くが買い物目当ての人であることだ。持参しているトランクケースの中は空、彼らはそれを満杯にして帰国するのだ。不景気な我が国でたくさんの買い物をしてくれるのだから、ありがたいことだと思うかもしれないが、そう単純に喜んでばかりはいられないのだ。
中所得車者の目当ては炊飯器や魔法瓶、電子歯ブラシ。一方、高所得者は高級マンションや土地がお目当て。専門店や百貨店が用意した日常品なら結構だが、「爆買い」と呼ばれる特定の商品のまとめ買いや不動産の購入はあまり有り難くない。そんな海外ツアーの
「爆買い」の被害を受けている都市の一つがドイツのフランクフルトである。
フランクフルト市内の各スーパーや食料品店の売り場では、乳児用粉ミルクが相次ぎ品薄となっており、多くの赤子を持つ市民が支障を来している。5日付独大衆紙ビルトは、「粉ミルク一掃、中国人が再び攻めてきた!」と題する記事で、中国人旅行者のまとめ買いによる被害実体を伝えている。
2008年、中国で起きたメラミン汚染ミルク事件で、中国全土で約30万人余りの乳児が腎臓結石などを患い、少なくとも6人が死亡。それ以来、中国人は香港や台湾だけでなく、遠くヨーロッパや米国、日本など世界中で
、粉ミルクを買いあさってトラブルを起こしている。
それ以来、ドイツの多くの小売店やスーパーマーケットは顧客1人につき粉ミルク3缶までと限定する対策が講じられており、中には中国語で「粉ミルクは販売しておりません」と書かれた紙が店頭に貼られている店舗もあるようだ。それでも今回のようにまとめ買いによって
、一般市民が購入するミルクがなくなってしまっているのだから困ったことだ。
中国人のまとめ買いやマナーの悪さに愛想を尽かしているのは外国人ばかりではないようだ。数日前のの香港ATVテレビは、
同じ国土に住む香港市民自身が、本土から訪れる旅行者のマナーのひどさに抗議し、「中国に帰れイナゴども!!」と罵声(ばせい)を浴びせるデモの様子を伝えていた。
香港でもかねてから、粉ミルクやオムツなど品質が良い日常品をまとめ買いする中国本土からの旅行者のマナーの悪さが、ひんしゅくを買っており、先週にも同様な抗議デモが行われており、他人のことなど一切構わぬあまりのマナーのひどさに、香港市民も怒り心頭に達しているようである。
香港は長い間イギリスの統治下にあった。
とはいえ、香港人とて同じ漢民族には変わりはない。なのに香港に住む中国人にこれだけ毛嫌いされ、さげすまされているのだから驚きである。これから先、中国で民族問題や格差問題で暴動が発生し、
数百万、数千万人の避難民が我が国に流れ込んで来た時のことを考えると、
空恐ろしくなってくる。 常識をわきまえた人だけを選別して、受け入れるというわけにはいかないのだから。