2月27日から翌日にかけて、カムチャッカ半島最北の火山であるシヴェルチ火山が噴火、噴煙は海抜9000メートルまで達し、ロシア非常事態省は火山警報レベルを5段階の内 の最高危険「レベル5」に引き上げ、観光客が近づかないよう警報を発している。
28日、今度は太平洋を挟んで反対側に位置するメキシコのコリマ火山が噴火、噴煙は4000メートル上空に達し、今年最大の噴火となっている。コリマ州とハリス コ州に跨がるコリマ火山は、「炎の火山」と呼ばれており、メキシコで最も活動が活発な火山で、1576年から40回以上噴火を繰り返している。
3月3日、南アメリカのチリ南部で、南アンデスのビジャリカ火山が噴火。 火柱が3000メートルに達し、斜面を溶岩が流出。 付近の住民は大きな爆発音と吹き上がる巨大な炎に言いしれぬ恐怖を感じたと語っている。 噴煙と違って火柱が3000メートルの高さまで上がったとなると、恐怖心はさぞかし大きかったことだろう。
政府の指示に従って近隣の村々では4000人が緊急避難したが、幸い噴火活動は数時間で収まり現在は静かになっているようだ。ビジャリカ火山は南米で最も火山活動が活発な火山の一つで、1558年から数十回噴火が記録されており、最近では2010年4月から10月にかけ活発化していた。
富士山は小笠原諸島の西之島や木曽御岳に溶岩を流しているため噴火は起きずにいるが、龍神様と言えども、際限なく押しとどめることは不可能である。300年以上にわたって沈静化して いただけに、いざ噴火となると巨大な溶岩の吹き出しや噴煙を見ることになりそうである。ふもとには富士吉田市や河口湖町、富士宮市などがある。その時には市民は南米チリの住民が感じた以上の光景を目にし、恐怖心に襲われることになるのではなかろうか。