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懸念される「米国とイランとの軍事衝突」
    既に始まっている石油の高騰と
               出稼ぎ者の引き上げ

 
 

 
 



ソレイマニ司令官の葬儀に参列し、涙を流すイアランの最高指導者ハメニイ師

 
 


1月3日、米軍の無人機からのミサイル攻撃によってイランの精鋭部隊のソレイマニ司令官が殺害されてから早4日が経過。イランによる報復によって米軍とイラン軍との軍事衝突が本格化するのではないかと、中東周辺国だけでなく世界に緊張が広がっている。そんな中、昨日、イランの首都・テヘランで司令官の葬儀が行われた。

葬儀に参列した人の数は100万人を超える規模となり、イランの最高指導者ハメニイ師が涙を流す場面が放映された。ソレイマニ司令官はハメニイ師にとって最高の協力者であっただけに、これから先、軍事的反撃に出るのは間違いなく、シリア、イラク、レバノン,アフガニスタン、イエメンなど親イランの国々を巻き込んだ報復合戦に対する懸念が広がっている。

国連のグテーレス事務総長は昨日、記者会見で「地政学的な緊張は今世紀で最も高まっており混乱の度合いは日々エスカレートしている」と語って両国の自制を求めていた。 読者に知っておいて欲しい点は、今回トランプ大統領がソレイマニ司令官の殺害を命じた裏の事情である。

そこにはトランプ大統領が最大の同盟国として支援を惜しまないイスラエルとイランとの対立が隠されているのである。今、イスラエルにとって最大の目障りとなっているのはイラン。そのイランの繁栄と軍事力の強化を阻止しようとしているのが、昨年から始まった米国によるイランに対する一連の制裁であり、今回のソレイマニ司令官の殺害であったのである。

 
 

 
 


地政学的な緊張は今世紀で最も高まっていると語る

 
 

イランの国民にその背景が分からないはずがない。その何よりの証が下に掲載した写真である。葬儀に参加したイランの人々が踏みつぶしているのは、トランプ大統領の顔写真と米国の国旗だけではない。イスラエルの国旗もその対象となっているのだ。また、革命防衛隊の報道官も「我々の活動は新たな段階に入る。米国とイスラエルのつかの間の幸福は、嘆きに変わるだろう」とイスラエルを名指ししている。

問題はこれからイランがどのような報復攻撃に出るか、またそれに対して米国がいかなる反撃をなすかである。ただハメニイ師が米国との本格的な軍事衝突に進もうとしていないことは間違いなく、またトランプ大統領も今年の大統領選挙を前にしてイランとの衝突が世界に広まることは望んではいないはずで、これ以上の報復合戦は避けたいところが本音ではないかと思われる。

しかし、米国はイランの報復に対して、新たに3500人の部隊を中東地域に派遣する方針を発表しているだけに、イラクに駐在している米軍部隊や米国の大使館などへの報復行為が行われた際には、見過ごすことはないはずだ。それゆえ、両国の一番の紛争地となりそうなのはイランの隣国・イラクとなりそうである。

それだけにトランプ政権が米軍部隊を大量の送り込みたい先がイラクであることは明らかである。しかし、そのイラクでは、駐留する米軍に対する不満が高まっており、先日、国会で現在駐留している米軍の撤退を求める決議がなされただけに、米軍部隊の増派は難しそうである。

いずれにしろ、中東情勢がこのまま静かになる可能性はあり得ないので、イランがこれから先どのような報復を行うかを見守っていきたいところである。現段階でも既に両国の本格的な報復合戦への懸念から、石油価格の高騰が始まっている。

原油の重要な輸送ルートがホルムズ海峡であることから、それは避けて通れそうもなさそうである。また中東諸国に滞在している国民の安全に関する懸念も広がっており、数千人が土木工事などで出稼ぎに行っているフィリピンや韓国政府は、その引き上げ対策を検討しているようである。

 
 

 

 
 

 
 


「米国へ報復を!」と叫ぶ人々。
その報復の第一弾は戦闘行為ではなく、核爆弾の原料となる
高濃ウランの製造のための「無制限濃縮」への着手であった。
 

 
 

 

 

彼らが踏みつぶす国旗は米国だけでなく、イスラエル国旗も対象になっている。
米国旗の奥に敷かれているのがイスラエル国旗である。(英国・BBCニュース)

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 
 


 

 

 
 

 




 

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