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暴風雨、冬のヨーロッパ北部を襲う
     懸念される自然災害の観光業への影響

 
 

 
 


 

 
 


先般、ヨーロッパ南部が雹と200ミリを超える大雨によって、特にイタリアでは大きな被害に見舞われたニュースをお伝えしたばかりであるが、今度はヨーロッパ北部で季節外れの暴風雨に見舞われ、イギリスやベルギー、ドイツで被害が広がっている。

特にイギリスの被害は大きく、海岸沿いの街では風速40mを超す強風で大木が倒れたり、数時間のうちに複数の河川が氾濫し、家屋が崩壊するなどの被害が発生している。冬のこの時期にこうした災害に見舞われ たことがなかっただけに、市民は大変驚いている。またベルギーやドイツでも航空便の欠航や長距離電車の運休などに見舞われて、空港や駅が混乱状態となっているようである。

暖かい季節ならまだしも、極めて珍しい真冬のこの時期の防雨風には、被害者は当惑しておられるようである。どうやら、地球は今や季節を問わない風水害に見舞われる状況と化して来ているようようである。

 
 

 
 


風速40mの強風で家屋の外壁が崩壊

 

 
 

 
 


街も駅構内も水に埋まる

 

 
 

 
 



 

 
 

 
 


強風で樹木が崩壊
 

 
 

心配なのは頻発して来ている風水害がもたらす市民生活への影響である。我が国の昨年秋の台風による被災では、長野県の千曲川の被災地では崩壊した建物の復興は 未だにほとんど復旧しておらない状態で、日常生活に対する影響は長引くことになりそうである。

また、被害は他の面でも致命的な面が露わになっている。その一つは農作物への影響であるが、それとは別に、マスコミであまり取り上げられていない面が観光事業への影響である。我が国で言うなら 有名な観光地・箱根への観光客の減少で、昨日のフランスニュースはさらなる被害がイタリアのベネチアで発生していることを伝えていた。

「水の都」として世界的に有名なベンチアでは、昨年11月に発生した記録的な高潮によって過去50年間で、街のシンボルである運河が最高の187センチに達し 、商店街の1階部分を水で覆ってしまった。

こうした惨状が世界に発信されたため、有名なベネチアのカーニバルが始まったというのに、観光客が激減してしまい、観光客は例年の40%減となってしまっ ているようである。

さもなくても、世界中の観光地が中国からの観光客の激減で悲鳴を上げているというのに、ベネチアのように自然災害による客の減少が加わったら、観光事情は成り立たな くなってくる。それは即、経済の停滞へとつながるだけに見逃せない問題となってきそうである。

 
 

 
 


昨年11月にベネチアを襲った記録的な高潮

 

 
 

 
 


「水の都」ベンチアは「水の中」の都と化してしまった。
その結果、今年のカーニバルの来館者は例年の40%減となってしまった。

 

 

 

 

 

 

 




 

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