本日の「世界各地で続く異常気象」で、これから先は一日に二つの記事を書かねばならない日もあるかもしれないと記した直後、箱根山で小規模な噴火が起き、噴火警戒レベルが3に引き上げられた。 明日は富士山の山開きである。今日の噴火は何か意味があるのかもしれない
昨日、噴石や火山灰が降ってきたというニュースの後で行われた気象庁の記者会見には、呆れて物がいえない。 「噴火が起きたのですね」という記者の質問に対して噴火とは言い切れない、地滑りで灰が舞い上がったのではないかなどと、訳の分からぬ説明をしていた。 噴火していないのならなにゆえ、小規模とはいえ噴石までが遠く離れたエリアに飛んだというのか。 まさに理屈が通らないお笑いの記者会見であった。
今朝の10時30分頃に発生した噴火は、さすがに隠しようも言い訳のしようもなかったのだろう。 小規模噴火が発生したことを発表するところとなった。 しかし、気象庁係官はあくまで小規模な噴火であることを強調していた。 政府や地元の観光協会から相当の圧力がかかっていることは明々白々であるが、なんとも情けないことである。
噴火警戒レベルを2から3に引き上げたことで、箱根町は大涌谷周辺半径1キロ以内に避難指示を出したようだが、そんな狭い範囲で大丈夫ですかと言いたくなってくる。 現に火山噴火予知連絡会の藤井会長は、「少し深い層、温度の高い熱水が存在している層で急激に蒸気化すると言うことになれば、かなり大きな爆発になる可能性がある」と発言しているではないか。
藤井会長が言うところの大きな爆発となると、たとえ蒸気爆発であっても5キロ前後の範囲では、重大な被害が発生することもあり得るわけだから、気象庁も箱根町もそうした「注意喚起」をしっかり発表しておくべきではなかろうか。 地震学者や火山学者は大規模噴火になれば、「マグマ噴火」になる可能性が大きいと言っているのだから、甘く考えないことである。
昨日から震度2〜3規模の地震が多発していることも気になるところである。
前回、大涌谷を訪れ噴煙の様子を我が目で確かめてきた私が見ても、本日の噴煙状況が以前より規模が大きくなっていることは間違いない。 今しばらくは大噴火は押さえられるだろうが、周辺の人々は十分な用心と物心の準備だけはしっかりしておいて欲しいものである。後で泣きを見ないために。