あまりに世界の動きが速いため、今日もまた二つの記事を書くことになってしまった。
ギリシャが抱えた16億ユーロ(約2000億円)のIMF(国際通貨基金)への返済期限が迫る中、18日にルクセンブルグでユーロ圏の財務相会議が開かれたものの、ギリシャと他のユーロ諸国との協議が合意に至らず、またもや物別れとなってしまった。
ユーロ圏各国が財政健全化に向け年金の支給額削減を求めたのに対して、ギリシャは低所得者に負担を強いる政策は受け入れられないと拒絶。 どうやらこれから先数日、合意を得るための最後の可能性を模索することになりそうだが、状況が一段と難しくなって来たことは明らかだ。
最後に残されたのは22日に開催されることになった「ユーロ圏特別サミット」である。 もしも各国の首脳が集まって協議するこの会議で、協議が妥結に至らなかった時は、ギリシャの債務不履行(デフォルト)とユーロ圏離脱は避けて通れそうもない。
また、銀行からの預金の引き出しが明らかに増加しており、
最近の3日間で20億ユーロ(2700億円)、16日には1日で10億ユーロ(1350億円)、前例のない引き出し額である。 どうやら市民がパニック状況に陥り始めている
ようで、気になるところである。
18日の協議の前にIMFのラガルド専務理事は、今月30日の16億ユーロの返済期限の延長は一切認めないと明言している。 私はこの発言を聞いたとき、もはやギリシャ問題はこれまでだと感じた。 もしも次なる「ユーロ圏特別サミット」で妥協点が見つかったとしても、各国がギリシャに対する新たな融資を実行するには、それぞれの国の議会の承認が必要で、それには2週間前後の日数が必要だからである。
どうやらギリシャはデフォルトとなり、ユーロ圏から離脱することになる可能性が大きくなって来たようだ。 問題はその時の世界の市場経済の反応である。 読み込み済みのこととして、たいした動揺もなく済むか、大きな衝撃が走るか、それもみな「闇の世界」の輩たちの胸先三寸にかかっているが、さてどうなるか興味津々である。