宮城県で震度5強(マグニチュード6・8)を観測するなど、日本列島全体が揺れ始めて来ている感じだ。心配なのは富士の噴火の火付け役となる箱根山の動向だ。 大涌谷への立ち入り禁止令は温泉供給管理会社の社員に限って解除されたと伝えられているが、それには次の3つの条件がついている。
@ 時間は午前9時から11時までの2時間に限る
A 蒸気が最も強く噴出している点を中心に半径200メートル以内には入らない
B 安全装備を着用すること
Bの安全装備というのは現在現地で警備に当たっている自衛隊員が身につけているのと同じレベルのものを装備することである。従って、温泉の管理にあたっている民間会社にはすぐに用意できる代物ではないため、現時点では現場への立ち入りが出来ていないようである。
温泉供給管理会社で実際に任務に当たっている社員からの情報だと、このところ噴気の量は増え続けており、蒸気の上がる音も大きくなって、昨日あたりから飛行機が低空飛行する時のような不気味な音がするようになってきているようである。また箱根に別荘を持つ人物からのメッセージでは、庭の池に飼っていた金魚が硫化水素の混入で全滅してしまったそうである。
別の情報では、箱根にある200坪ほどの森林から新たな噴気が上がり始めており、周囲が蒸気に包まれてまったく見えない状況になっているようである。実はこの林の状況はあるテレビ局が取材しているのだが、 まだ放映されていないところをみると、報道規制でストップがかけられているようである。
報道規制と言えば、箱根の噴火情報や富士山の噴火に関係する情報は、相当厳しく規制されていることは間違いないようだ。数日前に
地震学者の知り合いから大変ショッキングな情報が伝えられた。それは、伊豆諸島の南方、鳥島の近くにある須美寿島(すみすとう)近海で、5月11日にマグニチュード5〜6の地震が6回にわたって発生し
たという情報であった。
須美寿島は西之島と同じように、1870年に起きた海底火山で出来た島である。ということは、この島の地下には今でもマグマ溜まりがあり、それは富士山や箱根山を噴火に導くマグマ溜まりに連結している可能性が大きい
ということになる。
そのため、この島の近海での地震発生は、富士山や箱根山の噴火の引き金を引くきっかけとなるかもしれない。 専門家はそれを知っているからこそ、
今回の地震情報は発表されなかったのではなかろうか。
情報を伝えてくれた方も同じ点を危惧されていたところを見ると、どうやらその考えには地質学的な根拠があるようだ。
確かなことは分からないが、現時点で寄せられた情報を元に考えれば、箱根の噴火、蒸気爆発ではなくマグマの噴出を前提にした噴火はあり得ると、考えておいた方がよさそうである。