箱根山の大涌谷付近の噴火警戒レベルが2に引き上げられた。 昨夜のテレビでは、ガスの噴出している様子がテレビで流されていたが、私が気になったのは気象庁火山課長の発言であった。 北川課長は「より高温のガスが上がってきており、何らかのステージが変わってきたのではないかと考えている」と述べていた。 その発言を分かりやすく言うと、「地下の状況にこれまでにない変化が起きている」
ということである。
読者はご存じないかもしれないが、箱根山では4月5日から5月5日までのこの1ヶ月間に、976回の群発地震が発生している。 昨日も震度1の地震が3回起きているが、昨夜の地震の震源地が地下5キロとこれ前の地震よりより深くなっていることが気がかりだ。 まだこの段階ではマグマ溜まりまで距離があるため、
たとえ噴火したとしても、
小規模な水蒸気爆発程度と考えられるが、震源がさらに深くなってマグマ溜まりを動かすようなことになったら一大事である。
前回、西之島では活発な噴火が続いていることをお知らせしたが、数日前から突然噴火活動がストップしたようである。
島を造るほどの大量のマグマの噴出が止まったと言うことは、何を意味するのか? もしも、富士山、箱根山、伊豆諸島、西之島へつながるマグマの流れが一転して、
南から北へ向かうようになったとしたなら、一大事である。
地震学者たちからは「立ち入り禁止」と言うより、「避難命令」的な処置を施した方が賢明だと言う意見が出されているようだが、
未だそうなっていないところを見ると、観光地であるがために、地元商店の商売優先の考えに押されて止められているのかもしれない。ただ、箱根山の山頂付近では膨張現象が観測されているよなので、用心して状況を見守る必要がありそうである。
私のHPをご覧頂いておられる読者は、いま地球全体の噴火や地震活動が活発化してきていることはご承知のはずだ。 一向に収まる気配のないカムチャッカ半島の噴火や先のチリのカルブコ火山の噴火、ネパールの巨大地震の発生がそれを示している。
また、シベリアなど世界各地で起きているシンクホール(陥落穴)現象や大地の津波現象(「米国とロシアの異変」参照)、我が国・知床半島の大地の隆起現象、
さらにはイルカやクジラの打ち上げや何十万トンという魚の大量死などの説明困難の現象もまた、地球規模で地殻やマグマ溜まりに異変が起きていることを物語っている。
1月から4月末までの4ヶ月間に、米国やカナダ、ロシア、中国、ブラジルなどで発生した魚や鳥、動物たちの大量死は270件を超えているのだ。 4月12日の中国・広東省や4月18日のロシア・オムスク港での大量死は数千匹に達しており、災害級である。 そうした地球規模の異変を考えれば、今回の箱根山騒動は大事に至らず杞憂に終わるかもしれないが、遅かれ早かれ大規模な噴火が発生する可能性は大きいと考えておいた方がよさそうである。