世界を覆い始めた暗雲
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フランスの同時多発テロの行方

 
 

 
 


フランス政府は非常事態宣言を3ヶ月延長することを決定した。 観光都市・パリは
観光客の減少で、大きな経済的損失に見舞われることになりそうだ。(「ロイター」より)

 
 

13日夜に発生したフランスの同時多発テロ。 当事国フランスだけでなく、世界の国々に与えた衝撃は想像以上に大きかったようで、 あれから1週間が経過した今もなお、各国のテレビは連日トップニュースで関連番組を報道している。  誰もが思い出すのは14年前のニューヨークの9・11同時テロ。 あの時は崩壊する高層ビルの凄まじさに驚かされて唖然として見ていたが、今回のパリのテロは、明日は我が身の恐ろしさに震えた人が多かったようだ。

テロにありがちな残虐性が伝わってくるだけに、その後の関連番組を見ていても心が暗くなり気が滅入ってくる。 我が身に爆薬を巻き付け、罪もない一般市民を標的に 命を投げ出して銃を乱射するテロ犯たち。 一体こんな野獣のような集団・ISを誰が作ったのか! 突然出現しいつの間にか巨大化してイスラミック・ステイト(IS)なる国家を名乗り、シリアやイラク政府だけでなく、クルド人や少数民族を敵に回して傍若無人の振る舞い。 

アルカイダなど従来の過激派組織とは様々な面で異なっている。 膨大な武器や弾薬、数百台のトヨタ車、さらには各国から集めた戦闘員に支給する巨額な報酬 ・・・・・  。 こうした膨大な経費を一体ISはどこから得ているのか? 後ろ盾がなければおかしいではないか。 原油の産出施設を支配下においていると言うが、そこから産出される石油を買い取っているのは一体誰なのか? そうした疑問点が皆なおざりにされたまま、悲惨なテロや戦闘の様子だけを繰り返し報道し続けるマスコミ。 

読者はこうした報道番組からは一歩退いておいた方が賢明だ。 のめり込むと心が暗くなりむなしさが増すことになるからだ。 ただ、今回の同時テロをきっかけに 、世の中が一段と不穏な方向に動き出したことだけは、しっかり心に刻んでおいた方がよさそうである。  ヨーロッパ各地で広がっているイスラム教徒に対する嫌がらせや、反イスラム主義のデモなどを見ていると、人々の間に敵愾心や憎しみが増し、未来に対する不安が広がり、利他心が消えて排他主義が色濃くなって来ているからだ。

そうしたことが案じていた通り難民問題に影を落とし始めていることも確かだ。 欧州各国では難民受け入れに対して厳しい意見が 噴出し一段と難民問題を難しくさせている。 欧州以外でも状況は同様だ。 移民国家アメリカでも、シリア難民の受け入れに反対する州が急増し、すでに24州が受け入れ反対を表明している。 

我が国と違ってイスラム系、ヒスパニック系、黒人系、中国系など様々な人種を受け入れている 欧米やカナダなどの国々では、これから先、一段と人種間対立が激しくなり、市民同士の殺傷事件や暴動が多発することになるかもしれない。

 
 

 
 

                      (「Daily Mail」より)

ISに対する憎しみは、宗教や人種間の対立を一段と増すことになりそうだ。
新約聖書「マタイによる福音書」には、世の終わりの前に、民は民に、国は
国に敵対して立ち上がり、方々に飢餓や地震が起きると、記されている。
今回のテロは、世の中がそんな時代に一歩近づいたことを暗示しているようだ。
 

 
 

貧者と富む者との狩り合い合戦

 

世界的に広がっていくことになりそうなISによるテロは、これから先、宗教や肌の色の違いの対立を激しくさせるだけでなく、「貧しき者」と「富む者」との対立をも激化させ、両者の「狩り合い合戦」に火をつけることになるかもしれない。「ホピの予言」は、終末に起きる大規模な戦争の端緒となるのは 、病的世界に苛立った民衆の蜂起と、虐げられたマイノリティー、すなわち持たざる者、貧困に喘ぐ弱者の報復であると述べている。

高い地位の猟師と低い地位の猟師との間に、狩り合いが始まるだろう。 高い地位にいる者たちは、 テロリズムを通して、獣のように狩られるであろう。 指導者たちも報復し、狩り合いが始まる。 やがてこの状況は力を増して広く行き渡り、世界中どこでも統制がきかなくなるだろう。

2011年の9・11同時テロと今回のフランスに於ける同時多発テロは、ホピの予言が伝える貧しき者と富む者との狩り合い合戦の引き金となりそう な気がする。  世界各国の若者たちがISやアルカイダなどの過激派集団に入るきっかけもみな貧困。 貧者であるがゆえにカネに魅せられて組織に入り、富を持つ者に対する敵愾心を植え付けられて、若者たちは次々と残虐なテロへと身を投じているのだ。

世界は上位1%の人間が全世界の富の50%を持っていると言われている。 それ以外の者たちの財産が日に日に少なくなる一方で、彼らエリートたちの富は増え続けている。 こうした スーパーリッチと呼ばれる超富裕層たちが今一番恐れているのは、これから先、連鎖的に発生することになりそうなテロリズム、貧困層の蜂起、パンデミック、経済崩壊、戦争といった終末的な出来事である。

彼らは自宅をハイテク・セキュリティ要塞へと変えようとしているだけでなく、廃棄された地下深いミサイルのサイロを改造した「高級サバイバル・コンドミニアム」を数億円で購入したり、ニュージーランドやチェコ共和国などに移り住み 、そこに滑走路や豪華な地下室を備えた避難施設を用意している。  今年の年初、米国や中国などの超富裕層が海外に資産を移し、逃げ出していることが話題になったのも、こうしたことだったのだ。

彼ら超富裕層は動物的な本能や闇社会からの裏情報で、尋常でない危機が目前に迫っていることを知っており、生き残るために必死なのだ。  また彼らは格差と不平等による暴動やテロ だけでなく、黙示録的な巨大災害が近づいていることも知っているようである。 しかし、物欲・金欲に取り憑かれた彼らがどこに逃げ延びようと、生まれ変わった5次元世界の地球「アルス」で 、どうやって暮らすことが出来るというのか。 彼らにはそこまでの知恵はないようだ。

 
 

 
 


アメリカ人、中国人、ロシア人の超富豪に売り出されたチェコ共和国の
スーパーリッチ用の施設。 その地下には終末の時でもテレビを見ながら
リラックス出来る豪華な部屋や広いスポーツジムが用意されている。(「Forbes」より)

 

 




 

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