27日夜半から28日早朝にかけ、日本全国で寒波と吹雪、強風に見舞われた。 八ヶ岳山麓一帯は家が揺れるほどの強風で、紅葉の葉が舞い落ちてしまった。 早朝、書斎から眺めると富士山は真冬並みの積雪となっていたが、夕方には北側の斜面の雪が強風で吹き飛ばされ、一部山肌が見えていた。 どうやら今日も一日、相当強い風が吹いたようだ。(写真上段)
北海道地方はかなり広い範囲で大雪となったようで、各地で記録的な積雪を観測している。 札幌市でも積雪が44センチを超えて11月としては実に62年ぶりの大雪となり、市民が雪かきに追われ、住宅街などでは狭くなった道路を急ぎ足で通勤する人の姿が目立った。
十勝平野も60センチを超える大雪で、帯広空港で65センチ、中札内村で61センチを記録、11月としては観測史上1位の大雪となった。 また、網走市の降雪量も過去最多となっている。 一方、風の強さも凄く、最大瞬間風速は襟裳岬(えりもみさき)で36.2メートルに達している。
明朝28日朝までには、北海道の多いところでは40センチに達する積雪の予報が出されているので、道内の方々は明朝の雪かきや出勤が大変だ。
また立っておれない程の35メートルの強風も予想されている。 ビート(甘い球根)の日本一の生産量を誇る帯広地方では、この時期まだ一部の出荷が残されているため、農家の方は積み上げたビートの上にたまった積雪をかき分ける作業が大変だ。
とにかく、晩秋の11月としては異例の降雪と強風。 最近の気候は単純な温暖化では説明できないことがお分かりだろう。 寒冷化と温暖化、それが極端化して来ているのが最近の異常気象なのだ。
下段に、北海道講演会のスタッフの方々が送って下さった、札幌と帯広の雪景色を掲載したのでご覧頂き、気候変動が日に日に勢いを増してきていることを実感して頂ければ幸いである。