世界の異常気象
 

 


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世界の異常気象

英国で、聖書に描かれたような洪水発生

 
 

 
 


イングランド・ウエストヨークシャーのマイサムロイドという村の洪水の様子

 
 

いよいよ今年最後の掲載となった。 この1年間の「真相追求レポート」は204回、「八ヶ岳の四季」は42回、どうやら今年は3日に2回のペースで掲載してきたことになるようだ。 それだけ伝えるべき出来事が多かったわけで、世界情勢が一段と厳しくなって来ていることの何よりの証である。 

徳乃蔵での接客を続けながらの執筆だっただけに、厳しい日々の連続であった。 来年は少しばかりゆっくりしたいものだが、そうはさせてもらえそうもなさそうだ。 これも私に課せられた役割だと思って、これからも老体にムチを打ち続けようと思っている。 来年も様々な催し物や写真展を開催する予定なので、皆さんも目と心を癒しにお出かけになって下さい。

 

今年最後の異常気象ニュース

イギリスでは、12月に入ってから大雨と洪水が繰り返されてい る。 12月初旬にイングランド北部からスコットランド一帯にかけて暴風雨「デドモンド」が襲い、大きな被害が発生したことは「イギリス北部で洪水」に記した通りである。 カーライスル(Carlisle)の街は、24時間で340ミリという、イギリス史上最悪の降水に見舞われ5000棟が水に浸かり、4万棟が2日間にわたって停電する災害に見舞われた。

あれから20日もたたないというのに、クリスマスを挟んで再び大規模な洪水に見舞われ、英国史上「歴史的な規模の洪水」となっている。 今回は北部から南部にか けて、ほぼイギリス全域が被害を受けているが、特に中部から北部にかけてがひどく、12月26日から27日にかけて、384ヶ所に洪水警報と洪水注意報が発令されており、さらに31ヶ所には日本でいう「洪水特別警報」が発令されている。

12月26日の英国ガーディアン紙は「聖書に描かれているような大洪水が、町や村を水の中に飲み 込んだ」と報じており、被害状況もかなりの規模に達しているようで、インディペンデントの報道によれば、これら一連の洪水の被害規模は、今後の予測も含めて、日本円で1兆円を越える可能性があると伝えている。 

さらに30日、31日と大雨が予想されているようなので、被害額はさらに大きくなるかもしれない。経済の低迷と緊縮財政が続いている時だけに、イギリス政府も支援金の財政負担が大変だ。

 
 

 
 


洪水の度ごとに現地を訪れるキャメロン首相も大変だ
 

 
 

 
 


イングランド・ウエストヨークシャー
 

 
 

 
 


マンチェスター・リトルポロー

 
 

南米各地の洪水状況

 
 

 
 


パラグアイ

 
 

南米各地でもクリスマスを挟んで大雨が降り続き、パラグアイ、アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイの住民16万人以上が自宅退避を余儀なくされ、10人以上が死亡したことについては「西之島の噴火休止」でお伝えし た通りである。

ALJAZEERA(アルジャジーラ)が伝える洪水の様子を見ると、その規模と被害の大きさに驚かされる。 昨日、ローマ教皇の「もはやクリスマスのお祝いなど、今年で最後になりそうです」というメッセージを紹介した が、イギリスや米国、さらにはアルゼンチンやパラグアイなど南米諸国が、クリスマス前後に、大洪水や竜巻に見舞われていることを知ると、来年どころか今年のクリスマスが 、「メリークリスマス」と浮かれている時でないことに気づく。   時は刻一刻と近づいて来ており、人類はいよいよ正念場を迎えることになりそうだ!

 
 

 
 


アルゼンチン
 

 
 

 
 


パラグアイの惨状

 

 

ボリビアの干ばつ

同じ南米でも標高が4000メートルを超すボリビアでは、洪水とは正反対のひどい干ばつが続いており、チチカカ湖に次いで2番目の大きさのポーポ湖が完全に干し上がってしまい、湖に住む多くの魚介類が死滅、生態系の持続に深刻な影響が出ている。

 
 

 
 


漁船が干し上がってしまった湖に置き去りにされている

 
 

米国の広域にわたる災害状況

 
 

 
     

米国の異常気象は何度もお伝えしてきた通りであるが、ブログ「In   Deep」によると、12月28日の時点で、非常事態宣言が発令されている州の数は 、以下に示すように13州に達している。 上の地図で確認してもらうと、東はカリフォルニア州から西はジョージア州、北はウイスコンシン州から南はルイジアナ州まで、かなり広い地域に広がっていることが分かる。 またテキサスとミシシッピー州は洪水と竜巻の両災害の非常事態宣言が出されている。
 

・ニューメキシコ州 大雪による非常事態宣言

・ミズーリ州 豪雨と洪水による非常事態宣言

・テキサス州 竜巻と洪水と吹雪による災害事態宣言

・オクラホマ州 歴史的な猛吹雪(ブリザード)と竜巻に対しての非常事態宣言

・アーカンソー州 ブリザードと竜巻に対しての警報

・ルイジアナ州 嵐と竜巻に対しての警報と洪水警報

・ミシシッピ州 ブリザードと竜巻と洪水に対して非常事態宣言

・アイダホ州 嵐と強風の被害でアメリカ政府から災害宣言

・アラバマ州 洪水と熱波に対しての非常事態宣言

・カリフォルニア州 大規模な森林火災による災害事態

・ジョージア州 過酷な悪天候での非常事態宣言

・テネシー州 嵐と洪水被害で非常事態宣言

・ウィスコンシン州 大雪による非常事態宣言

 

災害の種類は上記のように、豪雨、洪水、大雪、竜巻、熱波、ブリザードなど多種多様で、まさに自然災害のオンパレードとなっている。 

また、米国農務省から「農作物の被災地区」に指定された被災 地区がカリフォルニア州、メイン州、マサチューセッツ州、ニューハンプシャー州、バーモント州、フロリダ州、ジョージア州、カンザス州、アラバマ州の9つの州に及んでいるというから、農作物の被害もかなりの規模に達しているはずだ。

米国の気候がいかに異常かを示す写真と図表をご覧頂こう。

 
 

 
 


桜が咲き続けるワシントン(12月27日の様子)

このまま咲き続けた場合、春の開花量に影響が出るのではないか?
と思われるが、現在はまだ約10%程度しか咲いていないようなので、春のお花見は
心配なさそうだ。 しかし「Autumn  bloom (秋の開花)」が異常であること間違いない。

 
 

 
 

 
 


冬と春とが同居するアメリカ各地の最高気温(2015年12月24日) (クリックで拡大)
赤色のエリアは平均気温を上回り、青色は下回っている地区


12月の平均最高気温が18・8度と高い西海岸のロスアンジェルスが15度
と低くなっている一方で、平均最高気温が12度のアトランタが24度、
6・6度のニューヨークが19度、 8.3度のワシントンD.Cが23度
というのはあまりに異常だ。  クリックで拡大して見て下さい。

 




 

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