米国を始め各地で異常な暖冬が続いているが、今回はフランスとロシアの「想像も出来ない暖冬」のニュースである。
フランスは雪のないクリスマスを迎えることになりそうで、前回お伝えしたイギリスと同様、街行く人は短パンと半袖、それどころか海水浴する人の姿も見られ、普段なら椅子を片付けているはずの道路に面したカフェテラスも満席。 冬物の売り上げが滞り、山の上のピレネーのスキー場も降雪がなく、人工雪を散布するのに四苦八苦している。
一方、冬の寒さの代表的なロシアの首都モスクワ。 こちらも気象学者が「想像も出来ない暖冬だ!」、「全くの異常気象だ!」と驚くほどの暖冬に見舞われ、市民を驚かせている。 首都モスクワの20日の最高気温は9度となり、過去最高を記録。
このため、市内の雪は完全に消えてしまい、こちらもまたフランス同様雪のないクリスマスを迎えることになりそうである。 子供たちは冬の楽しみであるソリ遊びも出来ず、植物園では青々とした葉が茂り、春の花が一部咲き始めている。 街は除雪車の代わりに夏の道路を洗浄する放水車が出動しており、なんとも信じ難い光景が広がっている。
混乱しているのは人間だけではないようだ。 動植物も驚いているようで熊も冬眠に入らず、例年なら3〜4月に開花する花たちも咲き始め混乱している。 このままあと1週間もこの温かさが続くようなら満開となってしまい、もし途中で寒さが戻れば枯れてしまう。 どちらにしても、来年の花の量は少なくなってしまうことだろう。