今日は徳乃蔵の休館日、久しぶりにのんびりさせてもらおうと思っていたところ、異常気象に関するニュース記事を目にし、報告させてもらうことになってしまった。 いつになってもゆっくりさせてもらえそうもないようだ。
読者は12月11日、南太平洋で台風27号が発生したことをご存じだろうか。 フィリピンの東の沖合、カロリン諸島付近で発生した「メーロー(ジャスミンという意味)」と名付けられたこの台風は、現在時速25キロと遅いスピードでフィリピンに向かって進んでいる。
昨年発生した「JANGMI」は年末の12月28日に発生しているので、発生した時期は特別に遅いというわけではないが、1月〜12月まで1年間、毎月台風が発生したのは1951年の統計開始以来初めてで、これで昨年6月から19ヶ月連続となることを考えると、
「モンスター・エルニーニョ」と呼ばれる現象によって、南太平洋一帯の海水がかってないほど上昇していることは間違いなさそうである。
27号は発生当初は1002ヘクトパスカルと中規模であったが、西北西に進むにつれ勢力を拡大し、今日のニュースを見ていると、14日午前6時の時点で中心気圧は955ヘクトパスカル、最大風速40メートル、最大瞬間風速60メートルと強力な台風に発達して来ている。
17日頃にフィリピンの首都マニラ付近に上陸することになりそうだが、12月にフィリピンに上陸する台風のこの5年間の平均数は、過去の平均の2・4倍に増えている。 今回の台風はスピードが遅く同じ箇所に留まる時間が長くなるため
、300ミリを越す雨量が予想されており、強風と相まって年末の台風としては希に見る規模の被害が発生することになりそうである。
アメリカ、インド、イギリスと続いて来た暴風雨被害の次のニュースは、どうやらフィリピンの台風被害となりそうである。
自然災害のメッカ、アメリカは今週もまた、その名に恥じない状況に見舞われている。 南部テキサス州から北部ウイスコンシン州にかけての中央部一帯で強風と大雨、竜巻などの悪天候に見舞われ1億人が影響を受けている。 中でもメキシコ州の被害は大きく、3つの竜巻と集中豪雨、強風で大きな被害が出ている。
一方、西部では風速30メートルの低気圧が発生、サンフランシスコからロスアンジェルスにかけ150ミリを越す雨に見舞われ、山間部では30センチの大雪に見舞われている。 また中央部を挟んで東北部では、冬とは思えない温かさとなっている。 本来なら5度前後まで気温が下がる北東部、しかし先週末
の土曜、日曜は19〜22度まで上がり、平年を15度前後上回る異常な気温となっている。
因みにシカゴは17度、フィラデルフィアは22度で平年を15度上回り、ニューヨークは19度、ワシントンは21度で13度上回っている。
ニューヨークシティーのセントラルパークで、夏の半袖に短パン姿でランニングする下の写真を見て頂ければ、いかに異常な気温に見舞われているかがお分かりになるはずだ。