分魂(分霊)システムによる学び
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ワラベウタ の精霊
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これから先、4回にわたってお伝えする内容は、限られた時間と転生の中で、魂が多くを学び終えるために仕組まれた霊的世界の驚くべきシステムについてである。 先ず最初にお伝えするのは、既に拙著「人間死んだらどうなるの?」を読破されてられる方はご存じのことであるが「
分魂」についてである 。
分魂とは我々の本体である魂そのものが幾つかに分かれることである。
分魂となった魂それぞれがさまざまな時代に転生してたくさんの経験を積み、学び終えた分魂は元の魂に戻って本体と合体するのである。そして、それぞれの分魂が学んだものは、全て本体の知識となり力となって進化を遂げる原動力となっていくのである。
霊界からのメッセージでは、こうした「魂の
分魂(分離)」についての情報はあまり伝えられることが少なかったため、多くの方がその事実を知らずにいる。私は幸いにもシルバーバーチの霊訓などを読んで、魂が分離するという現象がどいうことかということは知ってはいたが、あまり重要視していなかったため、著書や講演で詳しく解説してこなかった。
「分魂」という現象の意味をしっかり理解し、それが限られた転生の時間の中で魂が成長するのにいかに大事がシステムであるかを理解することが出来たのは、今から10数年前 ブルース・モーエンの著書『死後探索2』(ハート出版刊)を読んだ後のことであった。
霊的世界は階層別世界
霊的世界が幽界、霊界、神界・・・・といった何層もの階層を成していることは前回記した通りであるが、幽界の中はさらに何通りもの階層に分かれているのである。実は、この世と霊的世界との最も大きな違いの一つが、この階層の存在である。
我々が生活している地上界では、知的レベルや精神的レベル、人格的レベルにおいて千差万別の人間が一堂に集まって同居している。それは、あなたの周囲にいる人々を見てみればすぐに分かることである。
親切な人もいれば意地悪な人もいる。仕事熱心な人もいれば、怠け者もいる。人助けを好む者もいれば、人を傷つけることに快感を覚える人もいる。しかし、霊界では、各自の意識のレベルによって住む世界が明確に分かれているため、こうした考え方や行動内容が相反する魂が一緒の階層に住むことはないのである。
ロバート・モンロー博士が開発したモンロー研究所では、それぞれの階層をフォーカス20とか、フォーカス30とかと呼んでいるが、「幽界」はフォーカス23から27に分かれており、最も高い世界であるフォーカス27の領域に至ると、そこには、「癒しと再生の場」が用意されている。ここで、魂は地上界で傷ついた心を癒
して人生の総括をした後、進化についてさまざまな事を学びながら、再生に向けての準備をする魂と「霊界」に進む魂とに2分される。
しかし、地上での生を終えたあと、すべての魂がフォーカス27へ短期間で戻ることが出来るわけではない。多くの魂はフォーカス23から26の世界に留まり、一定の期間を経た後でフォーカス27にたどり着くことになるのである。問題はフォーカス23から26の世界に留まる時間の長さである。
その期間は魂によってまちまちで、数ヶ月、数年の短いケースから数百年、数千年に至る長大な年月まで千差万別であるのだ。
留まる期間が長くなる魂はフォーカス23の世界を離れられない魂である。その要因はフォーカス23にあるのだ。この階層には、戦争や交通事故、それに地震や津波などの自然災害によって死を迎えた人々の多くが集まっている
のである。
こうした魂は、死が突然にやって来たため、自分が死んだことを理解できず、地上のエネルギー系に縛られているため、人間界に接したフォーカス23を離れられずにいるのだ。そこはまさに死後も自分の死が自覚出来ない魂たちが留まる世界であるため、死に至る際に感じた恐怖や痛みから抜け切れないまま、たった一人きりで悶々と苦しみ続けるケースが多いのだ。
ブルース・モーエン
が体験した自身の分魂との遭遇
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オールドの精霊
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『死後探索2』の中で、ブルース・モーエン博士はフォーカス23の世界で苦しんでいる霊的存在を救助し「癒しの場」であるフォーカス27に連れていくために用意された、ヘミシンクのライフ・ラインプログラムに参加した時の様子を伝えている。そこには、
「フォーカス23」の世界の実体を知る上で大変役に立つことが記されているのでご紹介しよう。
モーエン博士はヘミシンクによって肉体を離脱した後、霊的世界のガイド(高級霊)に導かれてフォーカス23に行ってみると、そこには
およそ700年の歳月をさかのぼった14世紀頃、イスラム世界の部族間の戦いで亡くなったジョシュアという若者の霊がいた。
その若者は部族間の戦いで村の防戦にあたっていた最中に
、敵から飛んできたヤリが右脇、胸郭(きょうかく)のすぐ下に突き刺さり、長く恐ろしい苦痛の末に、肝臓の感染症で死を迎えることになったのだが、あまりの苦しみのために、死後も自分が死んだことが理解できないまま、苦しみの世界に留まり続けていたのである。
モーエン博士は苦しみ続けているこのジョシュア
に、自分が既に死んでしまったことを自覚させ、癒しの世界であるフォーカス27に連れていくことになるのだが、実は、このジョシュアという男はモーエンの分魂だったのである。そのことをガイドから知らされたモーエンには、思い当たる節があった。
というのは、モーエンはアメリカの白人男性では90万人に1人しかいないという奇病・サルコイドーシス(類肉腫症)を患っていたからである。この病気は肝臓と胆嚢の組織の内部に炎症を起こす感染症によく似た炎症で、彼はこの病気の検査の最中に大変な苦しみに襲われ、モルヒネを投与しても効かず、あまりの痛みに失神してしまうほどであった。
モーエンは、大昔に死んだまま苦しみ続けていた自分の分身・ジョシュアの影響を受けて、原因不明で治療法のないサルコイドーシスとう奇病を患い、ジョシェアが経験したのと同じ苦痛を身体の同じ部分に感じていたというわけである。
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ローゼンドルフ シュパリース ホープの精霊
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ブルース・モーエン博士は、この病気のためにいつか自分は死ぐことになるのだという意識を、長い間持ち続けていた。しかし、イフ・ラインプログラムに参加して自分の分魂(分身)を救ったことによって症状は快方に向かい、「サルコイドーシス」が自分の人生に致命傷となるという考えが消えていった。
モーエン
博士の分魂の一つであったジョシュアーの魂は、700年前にこの世に誕生し、部族戦争で死んだ後、「幽界」で苦しみ続けていたのだ。一方、
分魂の一つであるモーエンの魂はジョシュアーの死後700年経って地上界に誕生し、ヘミシンクによって肉体を離脱して死後の世界を探索し、己の分魂であるジョシュアーの魂に遭遇することとなったのである。
どうやら、モーエン博士は霊界から旅立ったまま苦しみのため幽界に留まり帰還出来ずにいるおのれ分身を救出するために、地上界に降りて来たようである。
そしてイフ・ラインプログラムに参加することとなったのだ。しかし、人間界に誕生した瞬間にそうした目的意識は全て消されてしまうため、ジョシュアーの魂に遭遇するまで気がつかなかったのである。
輪廻転生のサイクルは拙著「人間死んだらどうなるの?」にも書いたように、
人(魂)によって差はあるようだが、およそ250〜300年だと言われている。とすると、魂は1万年の歴史の中で、わずか数十回しか地上での生活を送ることしかできず、学ぶ機会はわずかなものになってくる。
ましてや、せっかくこの世に誕生しても、幼少の頃や若くして無くなるケースや、ジュシュアーのように死後700年もの間、幽界のフォーカス23の世界に留まって無意味な時間を費やしてしまうようなことがあると、学ぶ機会はさらに限られてくる。
これでは「魂の進化」はあまり期待できない事になってしまう。ジョシュアーの場合はまだいいほうで、魂によっては、数千年の長きにわたって幽界の低い世界から離れられないケースもあるのだ。
魂が分魂せずに一つの魂だけで学んでいたなら、数百年、数千年もの長きにわたって幽界に閉じ込められていては学ぶ時間はますます少なくなってしまう。それを避けるために
「分魂」というシステムは大変重要なシステムであったのだ。 魂の分離には、重要な意味が隠されている事がお分かり頂けただろうか。
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