愛知県の豊橋市など6市に水を供給している宇連ダムの貯水率がゼロになり、水道水や農業用水、工業用水に対する節水の呼びかけが始まっている。一方、北海道などでも今年は降雪が少なかっただけでなく、雨量も少なく農家の方にとっては先行きが心配のようである。
さらに目を世界に向けると干ばつと多雨が極端化してきており、中国や北朝鮮をはじめ米国や欧州、中東やアフリカなど多くの国々で渇水状態に陥っているようである。中でも隣国・北朝鮮における干ばつは激しいようで、米政府系のボイス・オブ・アメリカは18日、米海洋大気庁(NOAA)の分析に基づき、北朝鮮で干ばつが深刻化しているようだと伝え
ていた。
掲載した上の干ばつ状況を示す最新のマップ(5月6日〜12日)を見れば、北海道の干ばつに比べて北朝鮮、特に北部の干ばつの状況が遥かに深刻化しているのが分かる。マップは干ばつの程度に応じて「中間」が黄色、「高い」が赤、「深刻」が濃い赤で示されており、
北朝鮮北部は濃い赤で示されている地区が目立っている。
北朝鮮国営の朝鮮中央通信も15日、全国でひどい干ばつが続いているとして、「今年の1月から5月上旬までの全国平均降水量は54.4ミリで平年(128.6ミリ)の42.3%であり、これは同じ期間の降水量としては1982年(51.2ミリ)以後、最も少なかった」と発表。干ばつは少なくとも今月末まで続くと見られると伝えている。
そうなると、今年1月から5月までの全国平均降水量は75ミリほどで、気象観測以来、最も少ない例になるだけに、今年の秋の農作物の収穫量はかなりのダメージを受ける可能性が高くなってくる。
これから先、夏場から初秋にかけての天候次第では記録的な凶作となるかもしれない。もしもそのような事態となったら、北朝鮮は現在制裁をかけられているいる最中だけに、ダメージは大きくなることは間違いない。
北朝鮮の制裁解除に向けての米朝の首脳会談は、これといった糸口を見つけることが出来ぬままの状況が続いている。そんな状況下、金正恩党委員長は今月に入って2度も短距離弾道ミサイルの発射を行い、国際社会に対して強気な姿勢を見せている。
しかし、先のロシア訪問でプーチン大統領との会談では、さして成果は得られなかったようなので先行きが心配である。知恵者の金正恩氏のことだから、何とか切り抜ける手を打ってくることと思うが、一歩間違ったら彼が最も恐れている貧困層の人々による暴動の発生もあるかもしれない。
そんなことを予期させる高英起氏
による次なような記事が、YAHOOニュースに掲載されていた
ので、転載させて頂いた。どうやら北朝鮮では、食事にも事欠いた女性たちが街角に立つ姿が見られるようになって来ているようである。
「北朝鮮で、今日も貧しい庶民の女性は道端に立ち、無防備にその体を差し出しているのです。恵山市の駅前広場には、夜になると多くの売春を持ち掛ける女性や客引きが現れます。午後10時が過ぎると、水南(スナム)市場から道立劇場まで続く、長さ約4キロの大通りの脇道の暗がりの中に、女性たちがずらりと立ち並んでいます。その数は数え切れないほどです。
客は軍人がねらい目です。駅前に降り立つ軍人は将校の場合が多く、出張のための現金を持ち歩いているためです。価格は見た目と年齢で決まります。一般的には、中国元50元(約750円)ですが、40代以上になると20元(約300円)から30元(約450円)、若い女性は100元(約1500円)を受け取ることもあります。価格交渉がまとまると、近所の一般住宅に入ります。代金を取り、場所を貸す家も多いです」。