首の痛みと肩の張りが強く、わずかな時間しかパソコンに向かっていられない状況が続いているため、正直なところHPの記載は避けたいところだが、
今回のテーマは大事なニュースなので簡単に記しておく
ことにした。
ユーロ圏に属するキプロス、地中海に浮かぶこの国もアイルランドやギリシャと同様財政危機に見舞われ、金融機関の救済が必要となっていることは
、読者も先刻ご承知の通りである。今回、欧州連合(EU)
のユーロ圏財務相会合において、そうしたキプロスに対して100億ユーロ(1兆2500億円)の金融支援を行うことが決められたが、それと引き換えにキプロスの全ての銀行預金に対し
、最大で9.9%の特別課税(貯蓄税)を付加することとなった。
これを受けて、キプロス政府は課税分を保全するために、16日、全銀行口座からの引き出し額を制限する預金封鎖を開始した。
預金封鎖額は全額ではなく、貯蓄税に該当する10%弱の部分が対象であるが、こうした処置はこれまでギリシャなどでも一切行われたことがない異例の措置だけに、預金者にとっては寝耳に水で
、大きな驚きを引き起こしている。
貯蓄税の名の下に、1000万円の預金者からは100万円が、3000万の預金者からは300万円が預金通帳から消えていくことになるからである。たとえ口座を分散していたとしても、国内の全ての口座が対象となるのだから、被害を少なくすることは出来ないのだ。
一部の銀行店舗では、早朝から預金を引き出すため預金者が列をつくる騒ぎが起きている一方、この処置に腹を立てた市民がブルトーザーで銀行前に乗り付けて、抗議する事態も
発生している。キプロスは、16日、17日の土日に続いて18日が特別の祭日であるため、19日に銀行が再開された後、預金者と窓口でどのような混乱が起きるか注目が集まっている。
今後、こうした預金課税が他国でも行われるという見方が強まれば、各国民は一斉にユーロ預金を引き出すことになり、この動きがスペイン、ポルトガル、イタリアに波及すれば、ユーロ金融システムが大混乱に陥る
ことになるかもしれない。
同じような話を昔 親父から聞いたことがあったので、調べてみると終戦直後の1946年(昭和21年)に、我が国でも「経済危機突破への非常措置」という名目で、一部の預金封鎖が行われてい
た。
アベノミクスが失敗に終わった時には、「国債の暴落」と同時に、同じ事態が発生する可能性があり得ることを忘れな
いでおいて頂きたい。今回の件は、日本にとっても決して他人事ではないのだ。