チベットの暴動を怖れる中国政府

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チベット人居住地で衛星アンテナ撤去

 

 
 


衛星放送受信用大型アンテナの焼却処分風景、1月9日 (ネット写真)

 


ある霊能者が伝えてくれた中国情勢。その一つが先に「不正流出が続く中国」で記した「空にはムジナとムカデがいっぱいで、土は冷たく硬くなっている」であった。その霊能者に私がチベット情勢についてお聞きしようとしたとき、彼女は「たくさんの僧侶が焼身自殺しているチベットは怒りのエネルギーが充満していて、怖くて近寄れない状況にある」と答えられた。

つまり、共産党政権の警備強化によって部外者が肉体的に近づけないというだけでなく、意識〈肉体を離れた魂)すら近づけないというのである。世界の覇権国になろうとしている隣国・中国の一角がそれほど憎しみと悲しみの負のエネルギーで満たされているというのに、我々日本人はさして関心を示さないばかりか、支援の手を差し伸べようとせぬまま今日に至っている。

ダライラマ法王の率いるチベットを毛沢東思想の中国が蹂躙(じゅうりん)し、不正統合してしまったのはそんなに古い過去のことではない。その結果、ブータンと同様、穏やかな人々が住む仏教思想国家は、今や目を背けたくなるような共産主義社会へと変身させられてしまった。

チベット各地に掘られた巨大な穴の中には、占領時に抵抗し生きたまま投げ込まれ、糞尿をかけられて生き埋めにされるという、おぞましい行為によって亡くなった僧侶達の魂が眠っており、その数は数百人にも達している。その後も北京政府に抵抗しようと立ち上がった多くの市民、中でもチベット密教の僧侶たちが治安維持という名の下に、次から次へと虐待され殺されてきた。

それとは別に、毎年何十人もの僧たちが北京政府に抗議して焼身自殺を続けてきている。特に、昨年秋の党大会前後には「チベット自治区・急増する焼身自殺者」に記したようにその数者が急増していた。世界にその悲惨な状況が広く伝わらずにいるのは、中国政府が外国人のチベット自治区への訪問を厳しく制限し、チベット系人民の生の声 が外部に漏れないよう徹底した箝口令を敷いているからである。
 

蒔いたカルマは必ず刈り取られる

中国共産党政権が今、北京政府に反発するチベット人たちによる本格的な暴動の発生をいかに怖れているかは、下記に掲載した大紀元日本社のニュースを見ればよく分かる。チベット人居住地の市民に今世界各地で起きている市民運動や暴動、内戦の実体を知らしめないために、衛星放送の受信設備を大規模に撤去しているというニュースである。

先の国家主席・胡錦涛氏などは「チベット」や「暴動」などの言葉を聞いただけで震えが止まらないに違いない。彼はチベット自治区の最高責任者として抵抗運動を徹底的に取り締まった人物で、その功績によって国家主席にまで上り詰めた 男であるからである。今、チベット人に一番憎い中国人は誰かと聞けば、毛沢東と並んで真っ先に胡錦涛の名前が出るに違いない。

北京政府や共産党幹部が今一番怖れていることは、ウイグル自治区と並んでチベット自治区の暴動の発生である。特にチベット自治区は「虐殺の歴史」を抱えているだけに、その怖れは尋常ではないはずだ。今回、衛星放送の受信をストップさせようとしているのも、海外における市民革命や暴動のニュースがチベット系市民の不満と怒りの心に火をつけることを防ぐためである。

しかし、霊能者の魂すら近寄ることが出来ないほどの憎悪のエネルギーに覆われたチベット自治区が、このままでいることは絶対にあり得ない。蒔いたカルマは必ず刈り取られる時が来るからである。そう遠からずのうちに、中国の権力者たちが最も怖れている事態が発生するに違いない。生き埋めや焼身自殺によって強い怨念を残して亡くなった人々の多くが、 強いエネルギーを持った僧侶たちである事を考えればなおさらである。

私が今一番怖れているのは、尖閣諸島への軍事行動が中国という国の抱えた時限爆弾を封じるための戦略として利用される可能性が強いことである。お人好しで平和ボケの日本人にとって、自国が戦争に巻き込まれることなど想定外かもしれないが、現実はそんなに甘いものではない。尖閣諸島の領海侵犯の度合いがますます強まってきていることを 忘れてはならない。

 

チベット人居住地で衛星アンテナ撤去 海外放送を遮断=青海省

【大紀元日本1月11日】中国当局は青海省のチベット人居住地で、衛星放送の受信設備を大規模に撤去している。海外の衛星テレビ放送の視聴を遮断し、現地の世論を制するのが目的だという。

米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、同省の黄南チベット族自治州において先月、約300の寺院の衛星アンテナとテレビが没収されたばかりだ。この動きが最近、同地域のチベット人全世帯に広がっている。

現地の匿名情報提供者がRFAに寄せた証言によると、今月7日と8日の2日間、現地政府の作業チームが一軒ずつ、海外の衛星放送を受信できる大型アンテナを撤去し、かわりに、国内放送のみが受信できる小型のものを取り付けた。大型アンテナの販売も禁止され、「不法業者」を通報した者には報奨金1万元(約14万円)が支給されるという。

 同情報筋がRFAに地元当局の通達文書も提供した。「不安定な事件(焼身自殺などの抗議事件)が相次いだのは、世論の主動権と発言権を着実に握ることができなかったためだ」としている。
 

チベット人男性が焼身自殺で抗議=甘粛省

【大紀元日本1月16日】甘粛省甘南チベット族自治州夏河県で12日、チベット人の若者が中国政府の高圧的なチベット政策に抗議する焼身自殺を行い、その場で死亡した。今回の自殺は今年に入って初めて。フランスのRFIラジオが伝えた。

 


 

 

 


 

 

 

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