ウォータークロックの始まり
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地震で建物のがれきが散乱したクライストチャーチを歩く人々
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1月のニュージーランド17日間の探索の旅のすべての日程を終え、最後に立ち寄ったのが南島最大の都市・クライストチャーチ。それから未だ1ヶ月もたたないというのに、マグニチュード6・3の大地震が発生。
クライストチャーチはガーデン・シティーと呼ばれるだけあって、緑に囲まれた大変美しい都市である。その街並みが瞼に残っているだけに、テレビに映る瓦礫と化した街の様子を見ると、
そのあまりの変わりように心が痛む。
ニュージーランドは日本と同様、世界有数の火山国であり地震多発国である。それは日本列島が太平洋プレートや北米プレートなどと重なるエリアにあるように、ニュージーランドもまた太平洋プレートとオーストラリアプレートが重なり合っ
た上にあるからである。また、環太平洋火山帯の上に位置しているという点でも同じ環境にある。
ニュージーランドは他にも日本とよく似ている点がある。国の面積は北海道を除いた日本の国土とほぼ一緒。時差はわずか4時間差である(地震発生13:00は日本では9:00)。また、街を走っている車の80%は日本車であることもあって、大変親しみが感じられる国で、在留邦人は3100人。
クライストチャーチでは5ヶ月前の昨年の9月にも、M7・0の地震が発生している。ただ昨年の地震では幸い死傷者の数は少なかったようだが、今回は震度の割りに建物の崩壊は大きく、死傷者も現在は65名程度になっているが、調査が進めば数百人に達しそうである。震源地が都市部に近いのと深度が5キロ程度と浅かったのが、震度の割りに被害が大きい要因であったようである。
先住民ワイタハ族のポロハウ長老は、昨年の地震や今年のオーストラリアの大洪水や干ばつは、「ストーン・クロック」から「ウオーター・クロック」の時代に入った証で、これから世界は、地震や火山噴火、洪水などの巨大な自然災害に次々と見舞われることになると語っていたが、皮肉にも、今その証が自国の都市クライストチャーチの大地震となって現れてしまった。
長老には現在連絡が取れない状況が続いているが、一族ルカファミリー共々その安否が心配である。
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人口40万人のガーデン・シティーと呼ばれるクライストチャーチの
街並みはどこまで破壊されてしまったのだろうか
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