被害面積は日本全土に匹敵
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記録的な大洪水に見舞われたクイーンズランド州
(TORSTEN BLACKWOOD/AFP/Getty Images)
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記録的な洪水に見舞われているオーストラリア北東部。昨年暮れに災害の一報が入ってから既に10日を経過しているというのに未だ被害は広がり続けている。被害の中心地はクイーンズランド州で、23の町が孤立状態におかれ、既に死者は10人、被災者は20万人に達している。
驚くのは、被害地域がフランスとドイツを合わせたほどの広域に及んでいるという点である。日本がまるまる入るほどの広さである。50年間で最悪とされる今回の災害で、小麦などの農作物や綿花、それに石炭の生産などに対する被害総額は5000億円と予想されているが、世界的に石炭や小麦の価格が上昇することは間違いない。
被害はピークを過ぎたわけではなく、これからも更に大雨や集中豪雨の予報が出されている地域もあり、予断を許さない状況が続いている。住民らは、砂袋などを積み上げて被害を食い止めようとしているようだが、さらなる被害の拡大が心配である。
中国・ロシアを遅う大寒波
一方、中国の黄海沿岸部では厳しい寒波のため氷結が広がって、船の出入りが出来ない状況に陥っており、水産業への被害が出ている。また、ロシア北東部海域も記録的な寒波に襲われており、
オホーツク海では氷に閉じこめられ身動きが取れなくなったロシア船舶5隻が救助を求めている。
プーチン首相自ら指揮する救援活動が開始され、世界最強の砕氷力を持つ原子力砕氷船が向かっているが、2〜3メートルの厚い氷に阻まれて現場に近づけず、苦戦しているようである。