ただ、身体に影響がないことはあり得ないので、近隣の人、特に気管支や肺に障害を持つ方や子供さん、お年寄りの方はマスクをするなり、雨の日に肌を晒さないようにご注意された方がよいかもしれない。
燃料棒の被覆融解が進んでメルトダウンが起きることを防ぐために16台の冷却水をつんだ自衛隊の車両が向かっている。これだけでも不安が募るが、ロシア政府が日本に近い極東の沿海地方やサハリン州、ハバロフスク地方、カムチャツカ地方などで放射能の検知態勢を最高レベルに上げると発表したニュースと併せて考えると、福島第一原発の放射能漏れの危険性は決して低くないようである。
流言飛語に惑われることは注意しなければならないが、下の記事を見ると、政府や当局の発表がいかにあてにならないかを物語っている。記事には、原子力安全・保安院は「現在、同原発から半径10キロ以内に設定した避難地域を拡大する必要はないとしている」と書かれているが、それがすぐに20キロに拡大された点を考えると、当局の発表を鵜呑みにするのが危険であることが分かる。
いずれにしろ、原発から100キロ以内にお住まいの方は、情報に細心の注意を払って頂きたい。万が一の場合は、何を差し置いても、遠隔地に避難することである。東京方面は混雑するかもしれないので、むしろ北海道方面の方が安全かもしれない。寒さを逃れるなら沖縄である。
幻視者からメルトダウンに関するヴィジョンを見たとの連絡がないから、大事には至らずにすむと思うが、本格的なメルトダウンに進まないよう、今夜は必至に祈るつもりである。
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福島第1原子力発電所=福島県大熊町で
2003年8月、毎日新聞本社ヘリから川田雅浩撮影
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福島第1原発1号機の原子炉内の圧力を
下げる仕組み
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【毎日JPニュース】
経済産業省原子力安全・保安院は12日、東京電力福島第1原子力発電所1号機(福島県)で、燃料棒が損傷する「炉心溶融」が国内で初めて起こった可能性を明らかにした。同原発の周辺監視区域での放射性物質の測定で、セシウムが検出され、燃料棒が溶けているとみられる。保安院は「燃料棒の被覆管が一部溶融しているとみられる」とみているが、現在、同原発から半径10キロ以内に設定した避難地域を拡大する必要はないとしている。
同原発1号機では、東北沖大地震発生後から原子炉圧力容器内の水位が下がり、燃料棒が次第に露出し始めた。消防車が大量の水を供給しているが水位の低下は止まらず、現在では最大170センチまで露出している。その結果、燃料自体の熱が上がり、包んでいる金属が溶けると、ウランが核分裂した後に生成されるセシウムが検出される。
炉心溶融は、想定される原発事故の中でも最悪の事態で、外部に放射能をまき散らす恐れもある。圧力容器を覆っている格納容器内機能を維持するため、弁を開いて炉内の圧力を下げる作業を続けた。その結果、蒸気を外部に放出することに成功、格納容器内の圧力は下がったとみられる。
これまでに2万1000リットルを注水しており、今後電源の回復を急ぎ、さらに多くの量の水を供給する。格納容器内の圧力は7.54気圧と安定している。