ギリシャ破綻、明日は我が身の世界最大の借金国家・日本
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債務問題がどう決着しようが、ギリシャではこれから先、
こうした抗議デモが頻発することになりそうだ。(スペインテレビ)
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世界が注視してきたギリシャの債務問題。
IMF(国際通貨基金)への16億ユーロ(2000億円)の返済はとうとう返済期限切れとなった。 本日、IMFも返済不能に終わったことを明らかにした。 あとは
5日に予定されているEU(欧州連合)側が求める債務削減を、受け入れるかどうかを決める「国民投票」の結果待ちである。
当面の問題はEUからの融資とは別に、ECB(欧州中央銀行)がギリシャの民間銀行に対して続けてきた緊急支援を継続するかどうかである。 ECBやEUも国民投票の結果を待っている状況なので、それまでは支援は続けられると思われるし、ギリシャ政府も1日の引き出し額を60ユーロ(約8000円)に制限しているので、しばらくは民間銀行が支払い不能に陥ることはないと思われる。 しかし、国民投票で債務削減が否定された時は、銀行倒産が続出することは明らかだ。
ギリシャ国民も大半がユーロ圏からの離脱は望んでいないようなので、債務削減の受け入れ派が勝利することになると思われるが、そうなればなったで、ここ数年で支給額を半減されてきた年金受給者たちが、これ以上の削減は死活問題だと反発するだろうから、それはそれで大変である。
いずれにしろこれから先、ギリシャの債務問題が円満解決することなどあり得ないことは確かである。 問題は世界の金融市場が事態をどう判断してどう動くかである。 それは、金融市場を操っている「闇の勢力」が世界経済の崩壊をいつまで延ばそうと考えているかにかかっている。
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1年先のギリシャの姿。 それは明日は我が身の借金国家・日本の姿でもある。
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現段階で、格付け会社がギリシャの国債をデフォルト状態まで格下げしていないところを見ると、彼らはもう少し先延ばししようとしているようである。 しかし、その時期が2015年、16年の内であることは間違いない。 それは今年の1月1日に記した「謹賀新年」でのIMFのラガルド専務理事の発言を見れば明らかだ。
いずれにしろ事が動き出した時には、ギリシャ国家の破綻だけでは済まなくなる。 ギリシャ国債の破綻がきっかけとなって世界的に国債が売られ出したら、後を追う国家が次々と出現することにな
りそうだ。 GDP(国内総生産)の200%を超える借金を抱えた我が国もその中の一つで、ギリシャと同様な道をたどることは避けられそうもない。
日本国債が売られ出して利回りが上昇し始めた時が終焉の時だ。 現在0・5%の10年もの国債の利回りが、他の先進国並みの2・5%になっただけで、政府が支払う利払額は今の10兆円から50兆円へと5倍に膨れあがる。
読者も、その額が国家の税収入と同じ額となることを考えれば、国家財政が成り立たなくなることはお分かりになるだろう。 500万円の年収者が抱えた1億円の借金の毎年の利払い額が、500万円になったのと同じことにになるのだ。
ギリシャ危機、明日は我が身であることを忘れないことである。
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