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写真@   シベリアの大地に開いた巨大な穴。上空から見ると
真円に近いことが分かる (クリックで拡大)  (朝日新聞より転載)

 
 

朝日新聞を取っておられる方は昨日の第一面に掲載された「極北、大地に謎の穴」と題された上の写真をご覧になられて、さぞや驚かれたことだろう。  そこには私が昨年の8月にHP「シベリアの巨大穴」でお伝えしたロシア・シベリアの大地に開けられた謎の巨大な穴であったからだ。

誌面には次のような文章が掲載されていた。

 それはまるで、地球の表面にぱっくりと開いた口のように見えた。 先住民族ネネツ人の言葉で「世界の果て」を意味するロシア・西シベリアのヤマル地方。8日、高度1000メートルを飛ぶヘリコプターから見下ろすと,地平線まで広がるツンドラの平原に、月面のクレーターのような巨大な穴が現れた。ロシアメディア以外では最初の現地取材だ。

どうやらこの巨大な穴の存在は昨年の6月 に輸送用ヘリの操縦士によって発見され、知られることとなったが、衛星写真の分析では、2013年の10月から11月の間に出来たようである。 その後 、地元政府の緊急要請でロシアの科学者が調査を始め、穴の大きさは直径37メートル、深さ75メートルに達していた。HPに記したように、その後、同様の穴の報告が相次ぎ,これまでに4個が確かめられている。

では、穴はどのようにして生まれたのか。 野瀬輝彦記者は、隕石の衝突、不発弾の爆発、宇宙人の来襲 ・・・・ 出来た瞬間を見た物はおらず、さまざまな推測がされているが、研究者の間では「数百メートル厚さの永久凍土が溶け、メタンガスの圧力が地中で高まって爆発した」という説が有力であると記している。

 
 

 
 


写真A 巨大な穴の側面
 凍土が溶け、水かさが増しているが、 
発見当初の下の「写真B」を見ると、側面の驚異的な滑らかさが分かる

 
 

昨年11月に穴の底まで入った北極開発センターのウラジミール所長は、そこは静かで神秘的な場所だった。地球にはまだ人類の知らない世界がある」と感じたと述べており、ヘリに同乗したロシアテレビ局の記者は「こんな奇妙な現象は見たことがないから 、多くのロシア人が注視している」と語っている。

もしも、メタンガスの発生の要因が温暖化で、一部の学者が言っているようにこれから先も温暖化が進むようなら、シベリアやカナダ、アラスカなど北半球の大陸表面の24%にも及ぶ 広大な永久凍土は、巨大な穴だらけとなってしまうことになりそうだ。

穴の周囲には他の場所から飛んできたと思われる白い土の塊が見られるようなので、メタンガスの爆発説は信憑性が高そうだが、穴は直径が37メートルの真円状で、穴の側面が下の写真を見てもらえれば分かるように、まるで鏡のように綺麗に削り取られていることを考えると、 単なる爆発ではなく何か特殊の力が働いたのでは、と思えてくる。 

最近伝えられている磁極の移動や磁場の異常などの要因が関係している可能性もあるのではなかろうか。 これから先の、さらなる巨穴の出現に注目である。

     
 

 
 


写真B 発見当初の側面はまるで鏡のように削られていた。 
「シベリアンタイムズ」より転載)

 




 

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